油や埃で汚れたガリガリの猫を保護 今では店の看板猫としてお客さんを「おもてにゃし」

うちの福招きねこ〜西日本編〜

西松 宏 西松 宏

大分県中津市にある脱毛専門店「Lococo(ロココ)中津店」には、高橋真実社長の飼い猫「もみ」(オス、推定8歳、愛称「もんちゃん」)がいる。野良だった7年前、高橋さんの車に迷いこみ、ケガもなく保護されたもんちゃん。今では脱毛にやってくるお客さんたちを和ませつつ、広々とした店で幸せに暮らしている。どんな経緯があったのかや接客ぶりなどについて、高橋さん、店長の藤田奏(かなで)さん、スタッフの成重れなさんの3人に話を聞いた。

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高橋さん 7年前、車で近所に買い物に行って自宅(兼サロン)に戻ってきたときのこと。車を停めると、どこからともなく「にゃー」という猫の鳴き声がかすかに聞こえたんです。野良の子が車のそばに近づいてきたのかなと周囲を探したのですが、猫はいませんでした。

か細い鳴き声がまた聞こえたので、えっ、もしかして車の中?とびっくりしました。それで車を調べたのですが見当たりません。餌を見せたら姿を現すかなと、ワンちゃんを飼っていたので、車の下に犬用のごはんを置いてみました。すると、油や埃などで汚れ、お腹をすかせたガリガリの猫が出てきたんです。

車のどこにいたのか、いつどこで潜り込んだのかなど詳しくはわかりません。ただ、幸いケガはしていませんでした。衰弱気味だったため、保護してすぐに動物病院へ連れていき、診てもらうと、推定1歳くらいで栄養失調とのこと。

野良でろくにごはんも食べられず、迷い込んでしまったのかもしれません。ワクチン注射やノミとりなどの処置をしてもらい、体をきれいに洗って、ごはんをあげるとたくさん食べました。

猫との出会いって、いつどんな形で訪れるかわからないですね。元々実家で猫を飼っていたので、どう世話をすればいいかわかっていました。私のもとにたまたまこうしてやって来てくれたことにご縁を感じ、そのまま家族に迎えることにしました。そのことがあってから、車に乗る前には、必ず猫がいないかなどをよく確認するようになりました。

その後、自宅(兼サロン)が手狭になり、現在の場所に店を移転することになったのですが、もんちゃんは人間が大好きで、誰になでられても嫌がらないこともあり、店で看板猫デビューを果たすとたちまちお客さんの間で人気者になりました。今ではスタッフやお客さんから愛され、「おもてにゃし」をちゃんとしてくれる、頼もしい社員です。

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