輪島でアパート倒壊、生き埋めになった夫婦、「こたつ」のおかげで助かった!?「助けて」あきらめず叫び続け…

渡辺 晴子 渡辺 晴子

SNSの投稿に多数のリプライが…夫婦で号泣

がれきに挟まれ生き埋めになっていた時、助けを求めるXの投稿に寄せられていたリプライについては救助された後に内容を確認したというメタ親父さん。「リプの数々に自分も妻も号泣した」とのこと。今回の地震発生から今に至るまでのことを、メタ親父さんに聞きました。

──自宅アパート(2階建て)の1階でご夫婦がいた時に地震に襲われたとのこと。

「はい。アパートは輪島市内の中心部にあります。1階2階それぞれ3部屋ずつに分かれ、1階の真ん中の部屋に住んでいました。真上と左隣りは空室です。右隣りは車がなかったので無事かと思います。2階両サイドはおそらく帰省などで留守だったと思います。たまたま真上が空室だったので、重い家具や家電などがなく死なずに済んだのかもしれません」

──投稿写真を見ると、完全に2階が落ちていますね…。

「アパートの裏側から見ても、完全に2階が落ちてベランダ側に崩れていました」

──同僚の方が救助に現れた時のお気持ちをお聞かせください。

「同僚の声が聞こえたのが1時間経過後くらいかと思います。必死に叫びました。助かるかもしれないと思いました。後から聞いたら隣の棟の若い男性と2人で助けようとしてくれたみたいです。でも、その間にもガンガン余震がきて何も道具とか持ち合わせていない一般人が救助など無理な状況だったかと思います。救助を呼びに行ってくれたのは好判断でした。同時に助けられないほどの状況だと悟りました」

夫は軽傷、妻は右骨盤骨折 飼い猫は見つからない…

──メタ親父ご夫婦のけがの状況は。

「搬送直後は治療などはほどんどできない状況でしたが、自分は手の切り傷と全身の打ち身であちこち痛むだけです。救助後は少し頭痛もありましたが今は大丈夫です。妻は右骨盤骨折で歩けません。救助後は、下半身が麻痺していて『このまま歩けなくなったらごめん』と言われました。最悪両足切断もあり得るのかなと覚悟しましたが…最悪な事態になったとしても命さえあればやり直せるよと励まし合いました。でも、骨折だけですみ安堵しています」

──飼い猫もいたそうですね。

「ミーニャンといいます。8歳の雄猫です。捜しましたが、見つかりませんでした。自分たちが埋もれている間も鳴き声は聞こえなかったので、考えたくありませんが即死だったかもしれません。糖尿病で毎日朝夜2回のインスリン注射が必須なので生きていたとしても衰弱死の可能性が高いです。悲しいです…」

──現在の状況は。

「妻がそのまま入院になり病室に移されましたので病院にいます。自分は付き添いとして一緒にいます」

──がれきに挟まれ生き埋めになっている時、助けを求めたSNSの投稿に多くの方からのリプライが来ていたとか。

「助かった後、リプ見て泣きました。フォロワーさんも2千ほどから1万3千ほどに増えてびっくりです。善意の拡散やDMリプなど感謝しかありません。もともとのフォロワーさんが2千ほどだったこともあり自分が輪島住みと知っている方も多く、投稿が真実だと分かり、拡散していただいたのかと思います」

──余震が続いています。

「自分の知人のほとんどは外出で無事だったり、家にいても倒壊などしていなくて無傷な人が多かったです。自分だけ死にかけました。それでもいくつかの幸運が重なり比較的速い段階で救助され本当に命拾いしました。輪島市でもさらに奥の方や珠洲の方など救助がまだなようで…とても心配です。これ以上被害が拡大しないことを祈っています」

※助けを求めるデマの投稿等で被災現場が混乱したという報道があります。今回がれきの下から救出されたメタ親父さんは真実の投稿です。震災などの緊急時にデマの投稿は止めてください。助かる命も助かりません。どうぞよろしくお願いいたします。

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