「早期退職優遇制度」で後悔しないために…知っておきたいリスクとデメリット “最悪のケース”想定して準備を【FPが解説】

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社会との繋がりが無くなるリスク

こちらは完全リタイアした場合のデメリットです。

完全リタイアすれば、晴れて悠々自適な生活を送ることができるでしょうし、もし職場や取引先との人間関係に疲れていたなら、解放されてストレスフリーになるかもしれません。

しかし、企業や官公庁等で仕事をしていたということは、職場の同僚や取引先等の関係者との人間関係の中で「社会的生活」を営んでいたわけですし、

有名なマズローの欲求5段階説にもある「社会的欲求」を満たしていたという側面が少なからず(人によっては多分に)あるはずです。

完全リタイアをするとこの部分が突然抜け落ちてしまうことになり、かつその状態をずっと続けるということになります。

早期退職を検討する段階では、こうした点まではなかなか目がいかないものですが、社会的な繋がりがなくことによってどんなマイナス面があるのか、一度立ち止まって冷静に考えてみると良いでしょう。

再就職できないリスク

早期退職してリタイアしたりフリーランス・個人事業主になった後、収入面や前述の社会的つながりを求めて「やっぱり再就職しようかな」という考えになるかもしれませんね。

しかしながら、それは険しい道になる恐れがあります。早期退職から時間が経過していればいるほどです。

再就職するということは、中途採用市場において一定の評価を得ることでそれが実現できるのであり、リタイアしたりフリーランスで独立独歩でやっていた人が、「組織人」としての高い評価を得られるかどうかというと、、、会社員が別の企業に転職するのに比べて厳しい現実が待ち受けている可能性もあります。

早期退職で完全リタイアおよびフリーランス・個人事業主になるという選択をするのであれば、このリスクはよくよく認識の上、覚悟をもって決断してください。

安易に考えることなく準備を

今回はあえて早期退職のリスクや注意点を書き連ねましたが、FPとして活動する筆者としては多くの人に「お金に縛られない生き方をしていただきたい」と考えていますので、ご自身の望む生き方を実現する上で、早期退職はメリットが大きい選択肢ととらえています。

デメリットやリスクばかり気にしていたら、せっかくのチャンスを逃してしまう場合もあるでしょうし、非常に勿体ないことです!

ただ、安易に考えることなく、「最悪のケース」を想定しておくことで、何を準備しておくべきか分かりますし、何よりも「心の準備」が整います。

私たちは上記のような「うまくいったケースと最悪のケースのシミュレーション」や「目標を実現させるために準備すべきこと」についてアドバイスする専門家です。悩んだらぜひ頼ってくださいね。

もし本気で早期退職やFIREを目指すなら、ぬかりなくそのステップを踏みましょう!

◆安藤宏和(あんどう・ひろかず) FPオフィス「あしたば」のファイナンシャルプランナー(CFP)。大手保険会社の勤務を経て、独立系FPとして開業。各種企業で「従業員向け金融教育研修」の講師を務め、中学・高校等の教育機関でも「学生向け金融教育講座」を受け持つ。生活者が金融リテラシーを高め「ファイナンシャル・ウェルビーイング」を実現するための教育業に力を入れている。

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弊社FPオフィス「あしたば」では、初心者でもわかりやすいマネーセミナーの実施、ひとりひとりに合わせたマネープランづくり、長期分散つみたて投資を軸とした資産運用のサポートを得意としています。ご自身の将来のお金について真剣に考えてみませんか?ぜひお気軽にご相談ください。

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