Aさん(40代、主婦)の大学生の娘が、「コンタクトレンズを入れたい」と言い出しました。小学校の時から視力が悪く、今までは「眼鏡っ子」でしたが、大好きなアーティストのコンサートに当選し、「眼鏡だと飛び跳ねられない!」からコンタクトに変えたい、というのです。
すでに成人している娘さんなので、一人で近所の眼科に行ったのですが、しばらくすると、眼科の看護師さんから電話がかかってきたそうです。
「あの~、娘さんが倒れまして…」
「…え~っ?!」
眼科でコンタクトを入れる練習をしている時に、失神したらしく…。娘さんに何があったのでしょうか?
急いで眼科にかけつけた母…「迷走神経反射」ってなに?
Aさんが急いで眼科にかけつけると、娘さんは奥のベッドで横になっていました。少しボーっとしているものの、「えへへ…」と照れくさそうにしていたそうです。看護師さんからは、「迷走神経反射だと思います〜。たまにいるんですよ〜」と慣れた感じで対応されました。
「迷走神経反射って??」となり尋ねてみると、「強いストレスがきっかけで、心拍数が下がって血圧が下がり、失神する状態」だそうです。急激に心拍数や血圧が下がると、脳へ流れる血液の量が減ってしまい、意識を失うことがある、ということでした。緊張や痛みなどのストレスが原因だといいます。
後遺症などはないとされており、横になって休んでいれば治る症状です。最近では、新型コロナワクチンの接種で失神するケースの原因としても知られており、厚生労働省のホームページでも「倒れるときにケガをしないように注意しましょう」と、呼びかけています。
※参考:厚生労働省「新型コロナワクチン Q&A」(https://www.cov19-vaccine.mhlw.go.jp/qa/0073.html)より
そういえば目薬が苦手だった娘…失神するほどだったとは(汗)
初めてコンタクトレンズを購入するときは、眼科を受診して処方箋をもらう必要があります。
問診や視力検査などの診察を受けて、コンタクトレンズを装用できると診断してもらい、レンズの種類を決めたり、度数の調整を行います。
ここまでは割りと順調に進んだAさんの娘さんでしたが、失神したのは、看護師さんと一緒に装用練習をしていたときだったそうです。
「割と」というのは、実は娘さんは「目」に関することが昔から苦手でした。
「目薬」をさすときも、目を固く閉じてしまい、まともにさすことができなかったそうです。そのため、検査をするのも、ちょっと緊張していたらしいのです。
本人も「自分でも、そこまで苦手だという自覚はなかった」と言います。片目は「すごくガマンして」看護師さんにコンタクトレンズを入れてもらい、次はもう片方の目に…、というところで、気づけば椅子から倒れて横になっていたと…。自分でも倒れた記憶はなく、「あれ?どうして横になってるの?」と思ったそうです。