動産総合保険を利用する際の注意点
日頃持ち歩くことの多い楽器には、家財保険よりも動産総合保険に加入したほうがより安心ですが、動産総合保険でも対象外の場合があったり、価格が変動するものに対する制限などもありますので、注意点を確認しておきましょう。
▽注意点① 補償対象外の損害
ある損害を被った場合でも、事故が起きた時の状況によっては補償がされない場合もあります。
主な補償対象外の事例は以下の通りです。
・日本国外に楽器がある間に生じた損害
・水災によって生じた損害
・地震・噴火・津波によって生じた損害
・被保険者や使用人の不正行為や故意によって生じた損害
・電車内や自動車内に放置したままその場を離れた場合の盗難、損害
故意に傷つけられたものが補償されないことは当たり前ですが、先にも述べた通り海外旅行中の事故については補償されないことや、地震・噴火・津波による損害が対象外であることが主な注意点です。
ただ、日本は地震が多く、地震によって楽器が壊れてしまうリスクは比較的高いと言えます。そのため、日頃から頑丈なケースに保管するなどして、万が一地震で物が倒れてきたり、家が一部倒壊した場合でも、楽器を守ることができるような工夫をしておくことも大切です。
また、買い物などで車内に放置している間に盗難に遭ってしまった場合なども補償の対象外になってしまいますので、気を付けましょう。
▽注意点② 価値が変動する可能性があっても保険金額は引き上げられない
オールドヴァイオリンなど骨董的な価値があるものについては、将来的に同じものを入手しようとすると現在の価格の何倍もの金額になる可能性があります。
しかし、一般的には保険金額は保険加入時の価値で判断され、その後価値が大幅に上がっても保険金額を後から引き上げるということはなかなか難しいです。
少しでも事故時の価格に近付けたいという方は、時価額ではなく再調達価格をもとに保険金額を設定できる「特約」をつけると良いでしょう。