やっと出会えた子猫
こむぎちゃん(1歳・メス)は、駅に捨てられていたのか、迷ってしまったのか、姉妹一緒にいたところを保護された。生後2カ月くらいだった。
熊本県在住のIさんは、猫が好きだったが実家では飼えなかった。2022年に結婚し、猫が飼えるマンションに引っ越したという。
「飼うなら保護猫にしようと決めていて、譲渡会に参加したりサイトを見たりしていろいろな猫を見たのですがなかなか決められず、2022年5月、職場の人に『知り合いが子猫を保護して家族を探している』と教えてもらいました」
送られてきた写真には、上目遣いの小さな子猫が写っていた。初めて会った時、こむぎちゃんはIさんの腕の中で安心し切ったように寝てくれた。
「もう絶対幸せにしてあげよう、守ってあげようと思いました。そのかわいさに一目惚れしてしまいました(笑)」
我が家の「推し活」
6月、家に着くとこむぎちゃんは家の中を探検して、いっぱ遊んだ。疲れたらIさんや夫の上でスヤスヤ寝たという。
「本当にお外にいたの?と不思議に思うくらいでした。トイレはトイレでして、爪研ぎは爪研ぎでして、ほんとにお利口さんでした」
名前は、保護主の娘さんが名付けてくれたのだが、気に入ってそのままにしているそうだ。
こむぎちゃんは遊ぶのが大好きで、“取ってこい”ができる。鈴やおもちゃを持ってきては、投げてもらうのを待ち、投げたらまた持ってくる。しばらくして納得すると、鈴やおもちゃを食器に持っていき、ご飯を食べるそうだ。
「私が寝ているうちに、私の周りにおもちゃをたくさん置いていくことがあります。遊んで欲しいのでしょうか。 お風呂に入っていると足拭きマットのところにおもちゃが置いてあったり、トイレに行くとトイレのドアの前に置いてあったりすることもあります(笑)」
日々の幸せが増えたというIさん。
「こむぎと遊んでいる時、一緒に寝ている時、かまって欲しくてこっちを見ている時、外にいる鳥を一生懸命見ている時、どんな姿も可愛くて大好きです。夫とも共通の『推し』ができたような感じで、何をあげたら、何をしたらこむぎが喜んでくれるか一緒にたくさん考えて、一緒にこむぎの『推し活』をしています(笑)」