「国保より保険料が割安にできるかも!」会社を退職しても→加入していた健保を継続…知っておきたい「任意保険制度」【FPが解説】

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任意継続と国民健康保険はどっちが安いの?

任意継続と国民健康保険、どっちが安いかについては、年収や健康保険組合によっても保険料の上限が異なりますので、人によって異なります。

ただし、扶養家族がいる人や、(一概には言えませんが)目安として400万円以上だった人は、任意継続を選んだ方が割安になることもあります。

実際に、筆者も会社員からフリーランスとなり、任意継続の手続きを行いましたが、筆者の場合は以下のような結果となりました。

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【退職前の状況】
筆者と配偶者(夫)の二人暮らし。共働きで年収は同じぐらいだったが、それぞれの事情でほぼ同時期に退職、お互いフリーランスになることに。
筆者は退職後の収入の目途が立っていたが、主人は新たに自分で事業を立ち上げることとなり、いつから収入を得られるかわからない状態だった。

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【任意継続の選択】
退職前に勤務していた会社にて加入していた健康保険組合のページを調べ、これまでの自分の標準報酬月額に応じた試算額よりも、任意継続の上限のほうが安いことが判明。
また、配偶者(夫)の今後の収入の見通しが不透明だったため、配偶者(夫)を筆者の扶養に入れることに。

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【結果】
仮に国民健康保険を選択すると2人で月に6万円弱の保険料がかかるところだったが、任意継続を選択して配偶者(夫)を扶養に入れたことにより、合計で月約3万円の保険料負担となった。

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国民健康保険にした場合の金額については、お住まいの市区町村のホームページでシミュレーションできますので、ぜひ調べてみてください。

また、これまでは任意継続後2年間は途中で抜けることはできなかったものの、今年2023年より、好きなタイミングで任意継続をやめることも可能になったので、仮に配偶者の収入が所定の基準を超えて扶養を外れるときに国民健康保険への切り替えができます。

※上記の事例はあくまでも筆者のケースであり、実際の金額等についてはご自身でご確認頂く必要がありますのでご注意ください。

任意継続を利用する際の手続きについて

任意継続を選択する場合は、以下の方法で手続きします。

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会社が加入している健康保険組合のホームページから「任意継続被保険者資格取得申請書」をダウンロードし、記入後その組合宛に郵送する

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…これだけですので、簡単ですよね。

ただし、被保険者の資格を失った日(退職日の翌日)から20日以内に提出という期限がありますので早めに郵送しましょう。

また、もしも今まで扶養でなかった家族を、任意継続するにあたって新たに扶養に加える場合には、退職前にまず会社で扶養追加申請をする必要があるので、忘れずに申請する必要があります。

ただ、もし扶養追加申請前に退職してしまった場合でも、会社に相談して承諾がもらえれば後から手続きすることも可能ですので、諦めずに相談してみてください。

申請書を提出したら

任意継続申請手続きが済むと、すぐに新しい保険証が送られてきます。

また初回の保険料納付書も同封されていますので、期限までに支払いましょう。

翌月以降も納付書が届くようになりますが、前納制度を利用すると保険料が少し安くなりますので、お金に余裕のある方はまとめて前納がお得です。

たとえば、とある保険組合の場合、6か月前納で約2,000円、12か月分前納で約7,700円安くなります。(退職前の標準報酬月額を32万円と仮定)

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