「社長になりたくない」一般社員・管理職の9割が回答 「社長」になるなら年収はいくらほしい?

まいどなニュース情報部 まいどなニュース情報部

一般社員の9割超が「社長になりたくない」と回答――そんな調査結果が、ビジネスコーチ株式会社(東京都港区)が実施した「昇進・昇格に関する社員意識調査2023」で分かりました。また、一般社員の約8割が「管理職になりたくない」と回答したことも分かりました。

調査は、従業員数500人以上の企業に勤める全国の20歳以上の一般社員(役職なし、主任、係長)500人および管理職以上(課長、部長、本部長)566人(うち社長66人)を対象として、2023年5月~6月の期間にインターネットで実施されました。

調査によると、一般社員(500人)の91.4%、管理職(500人)の87.6%が「社長になりたくない」と回答。男女別では男性一般社員(283人)で88.0%、女性一般社員(217人)では95.9%、男性管理職(367人)が88.0%、女性管理職(133人)では86.5%が「社長になりたくない」と答えています。

なお、「社長になりたくない理由」を自由回答で答えてもらったところ、「責任が重すぎる」「興味がない」「大変そう」などが挙げられました。

ちなみに「社長になりたい」(一般社員:8.6%・管理職:12.4%)と答えた理由としては、「会社を発展させたい」「世界のために働きたい」「経済を動かしたい」といった回答がみられました。

他方、一般社員の管理職に就く意向については、79.6%が「管理職になりたくない」と回答。男女別では男性一般社員(283人)で76.7%、女性一般社員(217人)では83.4%が「管理職になりたくない」と答えています。

さらに、「管理職になりたくない理由」を自由回答で答えてもらったところ、社長同様に「責任が重い」という意見が多いものの、「仕事量に(給与が)見合わない」「板挟み」などの回答も目立ちました。

ちなみに「管理職になりたい」(20.4%)と答えた理由としては、「給与アップ」「定時で帰れる」「すでにレールにのってしまっている」といった回答がみられ、社長になりたい理由では、全体軸で考えている人が多かったのに対して、管理職になりたい理由では、自分軸で物事を考えている人が多いことがうかがえました。

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続いて、一般社員に対して、「管理職になるとした場合の不安要素」を複数回答で答えてもらったところ、「責任の重さに耐えられるか」「ワーク・ライフ・バランスを保てるか」(いずれも23.8%)、「リーダーシップを発揮できるか」(23.0%)、「心身の健康を保てるか」(22.8%)などが上位に挙げられました。

これを男女別にみると、男性は「リーダーシップを発揮できるか」(23.0%)、女性では「ワーク・ライフ・バランスを保てるか」(27.6%)が最も多くなりました。

他方、管理職を対象とした「将来、社長になるとした場合の不安要素」でも、「責任の重さに耐えられるか」(28.8%)が最多に。特に従業員規模5000人以上になると31.4%と3割を超え、規模が大きい故の不安(大多数の社員の生活保障、社会に対する責任等)が大きいことがうかがえます。

そのほか、「能力が不足していないか」(22.4%)、「成果を出せるか」(21.8%)、「リーダーシップを発揮できるか」(21.2%)なども上位に挙げられました。

さらに、男女別でみても「責任の重さに耐えられるか」(男性27.0%・女性33.8%)が最多となったほか、女性は「成果を出せるか」(男性18.5%・女性30.8%)、「経験が不足していないか」(男性10.9%・女性21.8%)、「ワーク・ライフ・バランスを保てるか」(男性13.9%・女性21.1%)が男性と比べて比較的高くなっていました。

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次に、「役職に就くとした場合の希望年収」について調査をしたところ、「課長職」で「1000万円~1500万円未満」(36.0%)、「800万円~900万円未満」(16.0%)、「700万円~800万円未満」(10.8%)となり、平均希望年収は「992万円」となりました。

また、「部長職」では「1500万円~2000万円未満」(23.1%)、「1000万円~1200万円未満」(18.8%)、「2000万円~2500万円未満」(14.6%)となり、平均希望年収は「1510万円」でした。

さらに、「社長職」では「3000万円~4500万円未満」(21.8%)、「2000万円~2500万円未満」(19.0%)、「5000万円~1億円未満」(17.0%)となり、平均希望年収は「4200万円」となりました。

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最後に、「管理職向いている人の特徴」について一般社員(500人)、管理職(500人)、社長職(66人)それぞれに3つまで答えてもらったところ、「決断力がある」(一般社員45.0%・管理職53.6%・社長職33.3%)、「責任感がある」(一般社員38.8%・管理職46.2%・社長職51.5%)、「全体最適で行動できる」(一般社員24.8%・管理職31.2%・社長職31.8%)がTOP3となりました。

他方、「社長に向いている人の特徴」についても同様に答えてもらったところ、「決断力がある」(一般社員46.0%・管理職62.4%・社長職53.0%)、「先見性がある」(一般社員36.8%・管理職48.0%・社長職27.3%)、「責任感がある」(一般社員33.2%・管理職32.6%・社長職30.3%)がTOP3となり、管理職と社長職の人が社長に向いていると感じる特性には共通点もあるものの、完全には一致していないことがうかがえる結果となりました。

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【出典】
▽ビジネスコーチ調べ

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