みなさんの職場に、「なぜ続いているのだろう」と疑問に感じるマナーや慣習はありますか。株式会社エムフロが行ったアンケート調査で、誰も求めていないと思う職場の謎マナーの1位は「メールの書き方」(21.5%)であることが明らかになりました。また、謎マナーによるストレスの1位は「気疲れする」、やめられない理由の1位は「周りの目が気になる」という結果となり、必要性に疑問を感じながらも慣習に縛られている働き手の実態が浮かび上がりました。
この調査は、採用動画制作代行サービスを運営する株式会社エムフロが、仕事をしている男女493人(女性366人・男性127人)を対象に、2026年6月にインターネットで実施しました。
謎マナーランキング 1位はメールの書き方
最初に「誰も求めていないと思う職場の謎マナー」を聞いたところ、1位は「メールの書き方(21.5%)」、2位が「休暇取得時の気遣い(15.4%)」、3位が「チャットでのやり取り(11.0%)」、さらに4位が「過剰な挨拶(9.1%)」、5位「お土産配り(4.7%)」が続きました 。それぞれの回答についてのコメントは以下の通りです。
1位:メールの書き方(21.5%)
・メールの「お疲れ様です」や「いつもお世話になります」という文章(20代・男性)
・メールの宛先を役職順で入れること。先輩から「気にする人は気にするから」と教えていただいた(40代・男性)
冒頭の定型文や宛先の並べ順など、内容そのものとは関係のない形式へのこだわりが「謎」と感じられているようです。効率を重視する人にとって、特に社内メールの形式的な文言は不要と映ることが多いようです。
2位:休暇取得時の気遣い(15.4%)
・有休前日は朝礼で「明日お休みいただきます」と宣言し、休み翌日に「お休みいただきありがとうございました」と挨拶して回る(20代・女性)
・体調不良などで有休を使って休んだら、菓子折りなどを買ってきてみんなに配る(30代・男性)
有給休暇は働く人の権利であるにもかかわらず、過剰なお礼やお詫びを求められることに違和感を抱く人が多いようです。お互い様であるはずの休暇取得が、謝罪の対象になってしまっている実態がうかがえます。
3位:チャットでのやり取り(11.0%)
・社内チャットでの「お疲れ様です」から始まる長い定型文や、とくに内容のないスタンプの押し合い(20代・女性)
・「お疲れ様です!」から入るチャット文。チャットのスタンプで終われるコミュニケーションに、わざわざメンションを付けて返信する行為(50代以上・男性)
手軽さが売りのチャットツールも、マナーやルールに縛られることで本来のメリットが失われているようです。メールより簡便なはずのツールがかえって面倒になっているという矛盾が、「謎」という感情につながっていると考えられます。
4位:過剰な挨拶(9.1%)
・出社時、全員が社長と役職者のところへ挨拶に行くこと。業務中に出社された場合はその場で起立し挨拶。離席中の場合は気付き次第お席まで行き挨拶(30代・女性)
・出勤時と退勤時の、フロアにいる人間への挨拶回り(40代・女性)
挨拶がコミュニケーションの基本であることは言うまでもありませんが、「上司が出勤したら立って出迎える」など形式が必要以上に重視されると、業務を止める原因にもなりかねません。「忙しいのに、いちいち立ったり、相手の挨拶に応じたりするのはしんどい」という声もありました。
5位:お土産配り(4.7%)
・出張時には、必ずみんなでお昼に食べる用のお土産を買っていくこと(40代・女性)
・出張のたびに土産を買ってくる(50代以上・男性)
旅行や出張のたびに職場全員分のお土産を購入することが義務化されると、金銭的な負担に加え、時間や手間のプレッシャーも生まれます。楽しいコミュニケーションの一環が、しんどい義務に変わってしまっている様子がうかがえます。
謎マナーで生じるストレス 1位は「気疲れする」
さらに「職場の謎マナーによって生じるストレス」について内訳を聞いたところ、1位は「気疲れする」(35.3%)、2位「時間を取られる」(27.0%)、3位「手間がかかる」(26.6%)が続きました。寄せられたコメントは以下の通りです。
・毎回丁寧な文章を考えるのに時間がかかるし、相手のスタンプに合わせて返さなきゃいけない空気もあって気疲れします。本来の仕事に集中したいのに、余計な気遣いでエネルギーを消耗してしまいます(20代・女性)
・お金がかかるし、「休んで何が悪いんだ」とも思う。体が痛くて病院に行った次の日に、「お休みありがとうございました」と言いながらお菓子を配ることは、本当に意味がわからない(30代・女性)
・意味のない作業に時間も気力も奪われることです。形式的な丁寧メールの文言を毎回整えるなど、やらないと角が立つだけの気遣いに神経を使うせいで、本来の仕事に集中できず疲労だけが積み重なっていきます(40代・男性)
一つ一つは小さな作業でも、積み重なると集中力が途切れ、本来の業務への支障をきたしている実態が見えます。納得できないまま謎マナーを守ることが、精神的な消耗や徒労感につながっているようです。
やめられない理由 1位は「周りの目が気になる」
最後に「職場の謎マナーをやめられない理由」を聞いたところ、1位は「周りの目が気になる」(36.1%)、2位が「当たり前になっている」(32.9%)、3位が「目上の人がやめない」(14.4%)、4位が「会社のルールになっている」(4.5%)、5位が「気にする人がいる」(3.2%)という結果でした。それぞれの回答についてのコメントは以下の通りです。
1位:周りの目が気になる
・周りがやっているのに自分だけやらないと浮いてしまい、職場に居場所がなくなってしまいそう。「どうなんだろうな」と疑問に思うことは内に秘め、足並み揃えてやっています(30代・女性)
・自分だけ挨拶を省くと、相手に「礼儀がなっていない」とか「怒っているのか」と誤解されるかもしれないからです(40代・男性)
周囲からの評価を下げたくない、職場で気まずい思いをしたくないという気持ちが、謎マナーを続ける大きな動機となっているようです。実際に「やめた結果、変な目で見られている」という体験談もあり、この不安が杞憂でないことも示されました。
2位:当たり前になっている
・前からそうだから、という雰囲気がある(30代・女性)
・昔からの習慣になっていて、やめるタイミングがないため(40代・女性)
習慣として根づいてしまうと、改めてその必要性を議論する機会自体が生まれにくくなります。新たに入社した人が疑問を感じても、やがて「当たり前」として受け入れてしまうことも多いようです。
3位:目上の人がやめない
・上司が動かないから(30代・男性)
・上層部が始めたアイディアだから、なかなか言えない(40代・男性)
上司や経営層が推進しているマナーに対しては、部下や後輩の立場から異議を唱えることが難しく、評価や人間関係への影響を恐れる声が多く見られました。
4位:会社のルールになっている
・入社してすぐに先輩から言われたので、もう社内のルールになっているんだと思う(30代 女性)
・ルール違反になるからです(50代以上・女性)
会社のルールとして定められている場合、個人の考えにかかわらず従わざるを得ない状況があります。入社時にルールとして教えられることで、そもそも疑問を抱きにくくなるという側面もあるようです。
5位:気にする人がいる
・お菓子をもってくることを楽しみにしている人がいて、やめましょうとも言えない(50代以上・女性)
謎マナーでも、それを大切にしている人がいる以上、一方的にやめることは難しくなります。特にその人物が職場で影響力を持つ場合は、なおさらです。
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今回の調査では、メールやチャットの形式的なマナー、過度な挨拶や気遣いといった慣習に、多くの働き手が疲弊している実態が明らかになりました。本来マナーとは互いが気持ちよく過ごすための気遣いであるはずですが、それ自体がストレスの原因となってしまっているケースも少なくないようです。謎マナーの見直しには、スタッフからの声かけも大切ですが、管理職や年長者がその必要性に疑問を持つことがより重要だといえそうです。
【出典】
株式会社エムフロ(Craudia採用動画制作代行サービス)
https://craudia-saiyo-movie.com/