産後女性の9割超が「疲れている」と回答 「休めない意識」で大きな男女差…女性の割合高く

まいどなニュース情報部 まいどなニュース情報部

一般社団法人日本リカバリー協会(神奈川県厚木市)は、全国の20~79歳の男女10万人(男女各5万人)を対象に実施した「ココロの体力測定2023」のデータを活用し、産前産後の男女のストレスや疲労度合などに関する調査結果をまとめました。調査によると、9割超の産後女性が「疲れている」と回答しました。また、産後0~12カ月期においての「休めない意識」は、女性の6割強に対して男性は3割弱と男女差が大きくみられたそうです。

調査は2023年4月~5月の期間にインターネットで実施されました。なお、産後女性、産後男性の条件は、年齢が20~49歳、期間は産後0~12カ月としています。

まず、2021年から2023年の「産後女性の疲労状況」をみると、「疲れている人」が2021年の91.4%から2023年は91.9%と微増しており、高い水準で疲労状態にあることが分かりました。産後の男女別で比較すると、「疲れている人」が男性で84.4%となり、女性よりは7%程度低いものの、男性も高い水準で疲労状態という結果になっています。

さらに、ライフステージ別では、マタニティー期で「元気な人」(16.4%)の割合が増える傾向にあるものの、特に「産後0~2カ月の産褥期」では、「元気な人」が5.8%と非常に低く、「未就学児期」(7.3%)も1割に満たない状況にあることから、産後~未就学児期まで「疲れている」母親の割合は9割を超えることが分かりました。

次に、「ストレス状況」を、産後の男女別で比較すると、「高ストレス者」が女性で16.6%(高ストレス者予備軍:27.0%)、男性で23.8%(高ストレス者予備軍:31.3%)となり、産後期の男性のストレスが高い結果となりました。

※本データでは、ストレス値で、77点以上を高ストレス者、63点以上を高ストレス予備軍としています。

また、ライフステージ別に「高ストレス者」の割合をみると、「マタニティー期」で20.3%、「産後0~12カ月期」で16.6%、「未就学児期」で20.1%という結果になりました。

続いて、「睡眠時間」については、「適切な睡眠時間(6~8時間)」を取れている産後女性は39.6%、睡眠時間不足が指摘される「5時間未満」は28.2%という結果となりました。これを2021年と比較すると、「5時間未満睡眠」の割合は32.5%から28.2%と改善方向にあるものの、疲労状況は微増傾向なため、睡眠の時間だけではなく、睡眠時間の質や生活の中での対策が必要になってくるといいます。

一方、産後に「適切な睡眠時間(6~8時間)」を取れている男性は44.6%となり、産後の女性より多いものの、「5時間未満睡眠」の割合は31.5%と3割を超え、産後の男性の睡眠時間は2極化していることが分かりました。

最後に、「休めない意識」について調査をしたところ、一般の女性で42.1%、一般の男性で27.5%と、女性が高い数値を示していますが、出産を機にその差が大きくなり、「産後0~12カ月期」において男性は28.3%と微増だったのに対し、女性は63.6%と大幅に上昇する結果となりました。

さらに、産後女性の産後期別でみると、「マタニティー期」では44.7%だった「休めない意識」は、出産後から大きく上昇しており、「産後0~12カ月期」の63.6%をはじめ、それ以降でも6割を超えることが分かりました。

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