「薄毛専門」の美容室が人気 頭頂部の薄毛やM字ハゲ…個室での接客で悩みを改善 FCでの全国展開も視野

小森 有喜 小森 有喜

東京・吉祥寺にある、薄毛に悩む男性向けの美容室が注目を集めている。他の利用客からの目が気にならないよう個室で接客し、頭頂部の薄毛やM字ハゲなどさまざまな悩みをカバーする髪型に仕上げる。今年5月には2号店もオープンし、全国展開も視野に入れている。 

個室で悩みをヒアリング

美容室「RELIVE吉祥寺」(東京都武蔵野市)は昨年3月にオープン。利用客同士が顔を合わせることがないよう、来店後すぐに個室に案内し、カウンセリングから会計までその場で完結する。

カウンセリングで利用客の悩みを聞き、最適な髪型を提案。例えば「M字ハゲ」であれば、サイドの髪を刈り上げる位置を調整し薄い部分が目立たないようにしたり、頭頂部の薄毛であればつむじの流れに逆らってセットすることでボリュームを出したり…プロならではの知識と技術を生かす。眉カット、発毛促進の効果があるというスパシャンプーなども込みで7700円から。

あえて大手予約サイトは使わず集客

代表の益満千尋さんは2014年に独立。「自分自身も含め、頭髪の専門家であるはずの美容師の多くが薄毛に関する知識を持っていない」という気付きから、2店舗目として薄毛専門の美容室を立ち上げることを思いついたという。

当初から、集客を大手予約システム・ポータルサイトに頼らないことを決めていた。掲載費用が高く、掲載しても価格などの表面的な情報で選ばれてしまうため、独自のコンセプトを十分に打ち出すことができないと感じていたからだ。

代わりに、YouTubeでの情報発信に注力。了解を得られた利用客に登場してもらい、カウンセリングからの流れ、カットの“ビフォーアフター”を見せている。Youtubeチャンネル「ハゲてもできる!お洒落ヘアスタイル研究所!」の動画の総再生回数は130万回を突破し、「カットとスタイリングだけでここまで変わるとは」などさまざまな反響があったという。

オープン後から右肩上がりで利用客は増え、毎月100人以上が新規来店。「他の美容院では分かってもらえない髪の悩みを相談できた」「他のお客さんの目線を気にしなくていい」と好評で、リピート率も高いという。

専門性や技術などで付加価値を生むことで高単価を実現し、働く美容師らの環境を良くしたり、経営を安定させたりしたい―。益満さんが店のコンセプトを考える際に描いていた思いも、実現することができた。

今年5月からは、RELIVEと同じメニューを提供する「インショップ型フランチャイズ(FC)」制度も開始。「RELIVE調布仙川店」(調布市)をオープンさせた。一般的なFCとは違って初期費用や固定費用が発生せず、加盟の垣根が低いことがメリットだという。より多くの人にノウハウや技術を届られるよう、店舗を全国に増やすことを目指している。

益満さんは「日本全国の薄毛に悩む男性のため、また仲間の美容師のためにも、様々な取り組みを行っていきたい」とする。

RELIVE吉祥寺店、調布仙川店の予約はいずれもホームページから。

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