「やわらかくて気持ちよさそう…」「抱っこさせてくれ」「表情が最高!」「かわいすぎる」
水槽内で飼育員にやさしく包み込まれるワモンアザラシ。その愛おしい表情や姿がツイッターで大きく拡散されています。
投稿したのはアザラシをこよなく愛すツイッターユーザーのガッチリカ(@GacchiRika)さん。話題となったのは大阪の水族館「海遊館」(大阪市港区)で飼育されているワモンアザラシのミゾレくん(2歳オス)です。写真について海遊館に取材したほか、ガッチリカさんに活動についてお話を聞きました。
海遊館の担当者に話を聞いた
ミゾレくんは2021年に海遊館で生まれたオスのワモンアザラシ。同館で初めて誕生したワモンアザラシであり、誕生時にもフワフワとした体、その愛らしい表情からSNSで大きな話題を呼びました。
この日、海遊館を訪れていたガッチリカさんによると、この写真が撮れたのは清掃ダイバーによる水槽掃除中とのこと。ミゾレくんに清掃ダイバーがやさしく手を添えています。
海遊館の担当者に話を聞いたところ、清掃ダイバーとミゾレくんのこの様子は去年から続いているそう。「ミゾレはダイバーが軍手をしてアクリルガラスを掃除をしている手の動き、床をこするブラシなど、動く物に興味を示して近づいてきます」(同館担当者)
興味津々に近づくミゾレくんの姿はとても愛らしいですが、清掃時にミゾレくんが誤飲やケガをする危険性、ダイバーが円滑に清掃を進めることを考慮し、ダイバーが近づいてくるミゾレくんに手を添えるようになったといいます。
海遊館の担当者は、「一般的にワモンアザラシは警戒心が強く、群れで暮らさない生き物です。人間を含め、ほかの生き物に対して警戒することが多いのですが、ミゾレは2歳とまだ子どもで好奇心旺盛なことに加え、人工哺育で育ってきたので人に慣れていることもあり、このように近づいてくるのかもしれません」と語ります。
ミゾレくんは誕生時に低体温症が発覚し、スタッフがケアすることに。回復すれば親の元に戻す予定でしたが、ミゾレくんの体調は芳しくなく、人工哺育に踏み切ったといいます。ワモンアザラシの人工哺育は国内で過去に例がなく、スタッフ皆分からないことだらけのなかで飼育してきたそうですが、今では大きくなって水槽の中を泳ぎ回るほどに成長しました。
なお、掃除の時間帯や曜日は不定期であり、ミゾレくんと清掃ダイバーの様子を見られるのはラッキーかもしれません。
投稿者は大のアザラシ好き!
ガッチリカさんが投稿したミゾレくんの写真は、10万いいねを超える大反響となりました。
日々こうしてアザラシの魅力を発信しているガッチリカさんは、6年ほど前からアザラシの虜になり、アザラシにまつわる活動を始めたといいます。拠点としている関西以外にも全国各地の水族館などを訪れており、関西以外の地域へも2ヶ月に1回ほどのペースで訪れているんだとか。
アザラシの魅力について、ガッチリカさんは「丸くてもっちりとしたフォルムにちまっとした手(前肢)、丸っこいぷにっとした吻(ふん)。陸をイモ虫のように這うコミカルな動き。陸では素早く動けない為、できるだけ省エネモードで動こうとするゆるさ。また寝ている時のまったり感」と見た目や生態、多くに魅了されているよう。
今回の写真へ寄せられた反響については、「以前もミゾレのツイートが大きな反響を呼び、TVにもご紹介いただきましたので、改めてミゾレの人気が高いことが嬉しく、また驚いています」と、喜びを明かしてくれました。