大型で非常に強い台風2号は31日(水)頃から沖縄に接近の恐れ。沖縄では荒天が長引く予想です。本州付近には前線が延び、西日本や東日本では台風が近づく前から大雨に警戒が必要です。
台風2号の進路と影響
28日(日)15時、大型で非常に強い台風2号はフィリピンの東を西北西へ進んでいます。
台風2号は今後、北よりに進路を変えて、31日(水)頃から宮古島や石垣島など先島諸島の南海上を北上し、強い勢力で沖縄地方へ接近する見込みです。沖縄付近で台風の動きが遅くなるため、沖縄では次の週末頃まで、影響が長く続く恐れがあります。
台風の6月3日(土)以降の進路はまだはっきりしませんが、海外などの予測モデルでは東よりに進路を変えるものが多くなっており、今後の動向に注意が必要です。本州の近海の海面水温はまだ低いため、台風でなくなる可能性がありますが、本州付近に前線が停滞しているため、警戒が必要です。
29日(月)以降、本州付近に前線が延び、前線に向かって台風周辺の暖かく湿った空気が流れ込むため、前線の活動が活発化する予想です。西日本や東日本では台風が近づく前から大雨となる恐れがあります。
沖縄は高波や暴風に警戒
台風の影響で、沖縄地方の沿岸の海域ではうねりを伴いしけています。先島諸島では29日(月)から大しけとなるでしょう。うねりを伴った高波に警戒してください。台風の進路によっては、沖縄本島地方でも29日(月)から、大東島地方では6月1日(木)頃から大しけとなる恐れがあります。
29日(月)に予想される波の高さ(いずれもうねりを伴う)
沖縄本島地方:5メートル
大東島地方:4メートル
先島諸島:7メートル
30日(火)に予想される波の高さ(いずれもうねりを伴う)
沖縄本島地方:5メートル
大東島地方:4メートル
先島諸島:8メートル
また、風も次第に強まり、台風の進路によっては、先島諸島では31日(水)頃、暴風となる恐れがあります。
29日(月)に予想される最大風速(最大瞬間風速)
沖縄本島地方:15メートル(25メートル)
先島諸島:16メートル(30メートル)
沖縄では今週後半は暴風に加え、台風本体の活発な雨雲がかかり、大荒れの天気となる恐れがあります。早めに台風対策をなさってください。
本州付近に前線停滞 台風が近づく前から大雨に警戒
29日(月)は本州付近を前線が南下するでしょう。前線に向かって台風周辺からも暖かく湿った空気が流れ込み、前線の活動が活発化する予想です。中国地方や北陸を中心に雷を伴って激しい雨が降り、30日(火)にかけて大雨となる所があるでしょう。
31日(水)から6月1日(木)は前線は西日本から関東沖に停滞する予想です。九州から近畿を中心に断続的に雨が降るでしょう。
2日(金)から3日(土)頃にかけては前線が西日本から東日本付近に北上し、九州から関東を中心に活発な雨雲がかかるでしょう。雨が長引き、雨量が多くなる恐れがあります。土砂災害や河川の増水、低い土地の浸水に注意、警戒が必要です。
なお、今回の雨のタイミングで広く梅雨入りとなる可能性があります。
台風が近づく前の対策
台風の暴風が怖いのは、いざ暴風になると、身動きが取れなくなるということです。そこで、暴風に対して、事前に3つの点について、確認したり、備えたりしておく必要があります。
1つめは、雨どいや側溝などを掃除して、水はけを良くしておきましょう。落ち葉などで側溝が詰まって水が流れないと、道路が冠水する原因となります。
2つめは、屋外に置かれている、飛ばされやすいもの(物干し竿、鉢植え、ゴミ箱など)は、しっかり固定するか、室内にしまうなどの対策をしましょう。商店などでは、看板が飛ばされたり、自動販売機が倒れたりしないか、確認してください。
3つめは、暴風で飛ばされてきたもので、窓ガラスが割れないよう、窓は鍵をかけ、雨戸があれば閉めましょう。窓ガラスにガムテープを貼ると、風圧に耐えられるようになります。もしガラスが割れても、破片が飛び散るのを防ぐために、カーテンも閉めておいてください。