ホテルから宿泊客へ向けたメッセージが面白いとネット上で話題になっています。利用者は「もう2度と起きられないのかと思った」。実際に宿泊した人とホテルに話を聞きました。
「指示がやたら具体的…面白かったです」
東京都内在住の20代の会社員「謹製・遠日点」さん。京セラドームで野球を観戦するため大阪を訪れ、「スーパーホテル Premierなんば心斎橋天然温泉」に宿泊しました。
客室に入ると、入り口のカーペットに文字が。
「靴を脱いで『ぐっすり』お眠り下さい Have a good sleep」
文字を見た瞬間、「床に文字があるのも珍しいし、指示がやたら具体的なので、どことなく有無を言わさぬ口調で語られているようで面白かったです」。
翌朝、無事に目が覚め、自身のツイッター(@62178G)に写真付きで投稿すると、「注文の多い料理店みたい」「シャワーを浴びたらバターを塗られそう」「戻ってこれない感がすごい」「意味深すぎ」「永眠しそうで怖い」「朝が来てよかった」「ぐっすりとgood sleep…ダジャレ?」などの声が寄せられました。
反響の大きさに対し、謹製・遠日点さんは「それだけの人がこの意訳をくんでくれたということだと思います。言葉って面白いなぁと痛感しています」。
ちなみに実際の寝心地は? 「部屋は広くてかなり快適でした。寝心地もとてもよかったし、温泉も気持ちよかったです」
スーパーホテル「Good sleepすぎて寝坊される方も」
投稿はみるみる拡散し、ついには本家の公式ツイッターアカウント「スーパーホテル」(@SUPERHOTEL3)にも届きました。
同アカウントはユーモアを交え、「弊社ホテルの靴を脱ぐ境界線がおバズりになっている…!! 2度と起きられないことはさすがにないですが、Good sleepすぎて朝寝坊される方はよくいらっしゃいますのでご注意を…」と反応しました。
スーパーホテル(本社、大阪府大阪市西区)の広報担当者によると、床のメッセージは同ホテルの創業者で会長の山本梁介さんが発案。2008年ごろから、ほぼ全ての店舗の全客室に導入しました(一部店舗を除く)。カーペットは特注品で、文字を直接プリントしています。
「お客様にぐっすりお休みいただき身体も心も元気になっていただいて、仕事や遊びに全力で向かっていただくための取り組みの一つです。履き物を脱ぐことでリラックスしてごゆっくりお休みいただきたいという気持ちを込めています」(広報担当者)
同社では「安全、清潔、ぐっすり眠れる」を科学的に探究するため、大阪府立大学名誉教授で医学博士の清水教永さんと共同で「ぐっすり研究所」を設立。
「選べる枕をはじめとする寝具や、空気と水にこだわった客室設備やサービスの開発を行ってまいりました。ホテルにご宿泊いただくお客様は滞在時間の大半を『眠る』ことに費やされます。ホテルの一番の使命は、出張や観光でホテルに宿泊するお客様に『ぐっすり』眠って、翌朝元気にご出発いただくことであると考えています」(広報担当者)
ところで「ぐっすり」と「good sleep」。だじゃれですか?
「もともとそのような意図があったわけではないかと存じますが、思いがけず話題にしていただき驚いております」(広報担当者)