ビニール袋に入れられ、木につるされていた6匹の子猫を保護 生後5日でまだ目も開いていない「ひどすぎて絶句」

渡辺 晴子 渡辺 晴子

熊本県内で4月下旬、6匹の子猫がビニール袋に入れられ木につるされていたことが分かりました。同県の保健所ボランティア団体「レスキューさくら会」(@sakurakai1122)によると、通行人が子猫たちを発見し、警察に通報。警察官と保健所職員がそれぞれ現場に到着、確認して保護に至ったとのこと。また子猫6匹のうち1匹は死んでいたといいます。

保健所から連絡があり、子猫たちを引き取ったという「レスキューさくら会」のメンバーは「ビニール袋に入れられたまま木につるされるなんて、やり方もひどすぎて絶句です。残念ながら1匹は亡くなっていました…まだ目も開いていない5匹の小さな命たち。助かって良かったですが、発見が遅くなっていたらどうなっていたことか。動物の遺棄は犯罪だということをあらためて訴えたい」と話します。

発見者が警察に通報→警察官と保健所職員が現場へ、子猫たちを保護→ボランティア団体が引き取る

子猫たちが保護されたのは4月25日。引き取った「レスキューさくら会」のメンバーは子猫たちを動物病院へ連れて行き、急いで授乳してもらったそうです。

保護時の子猫について「目が開いていない、またへその緒がついている子もいたことから推定生後5、6日くらいとみられます。授乳してもらい、保護して3日目には体重も増えました」とメンバー。さらに、現在の様子は「きっちり3時間おきにはお腹空いたと鳴いて知らせてくれます。まだよちよちですがずいぶんと広範囲で動くようになってきました。ミルクの飲み方からもおっとりしている子や自己主張の強い子などすでに性格もバラバラで見ていて本当に飽きません」と、すくすく育っている姿に目を細めます。

子猫たちが生後2カ月を過ぎ、ウイルス抗体検査やワクチン接種などを済ませた後には、子猫たちの里親募集を予定しています。ただし「レスキューさくら会」では必ず自宅を訪問するため、遠方への譲渡はしていないとのことです。

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保健所のレスキューボランティア「一番多いのは、段ボール箱に入れての子猫の遺棄…動物遺棄は犯罪」 

「レスキューさくら会」は、主に熊本県内の保健所に保護された犬猫たちを引き取る活動(レスキュー)をしています。保健所のレスキューをしていると、「明らかに人の手によって遺棄されたであろう子猫たち」に多数出会うといいます。

「一番多いのは段ボール箱に入れて他人や公共の敷地に遺棄されている事例です。今回はビニール袋に入れて木につるされており、とても悪質だと感じました。残念ながら亡くなってしまった子猫は身動きが取れずに下敷きになっていたのでは…と思います。6匹中5匹が生きていられるのは、発見が早かったからではないでしょうか」

さらに、こうした遺棄される子猫たちを増やさないためにも人間がやるべきことがあると、こう訴えます。

「一部ではまだまだ一昔前のような飼育をされていることを見聞きします。増えて困ったから遺棄するのではなく、増えないために少ない頭数のうちに不妊手術をすることがとても大切です。手術代に困るくらいなら初めから飼わないという選択も視野に入れて欲しいと思います。何よりも動物の遺棄は犯罪です。必死に生きようとしている、小さな命を粗末に扱うことは絶対に止めてください。

また不妊手術を行わない無責任な餌やりや、不妊手術をしていない飼い猫を外へ出すことも不幸な命を産み出す一因となることを、この機会に知っていただけたらと思います。地域に住む野良猫や外猫には、地域で共生していくTNR(※)や地域猫という活動があります。近くで保護ボランティアなど相談できる人を探しましょう。そして、飼い猫は完全室内飼養と終生飼養、脱走防止対策の徹底と早期の不妊手術を、飼い犬の場合は鑑札や迷子札装着の徹底もお願いします」

※TNR:Trap/捕獲し、Neuter/不妊去勢手術を行い、Return/元の場所に戻すこと

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