酸っぱそうな「梅干し」に見えるのに→意外なものに変化? 謎の物体が、実はどこの磯にもいる生き物だった

福尾 こずえ 福尾 こずえ

ふっくらと丸く赤く、実の表面に浅いくぼみがあって…見た目はまんま「梅干し」。ただ、こちら水中の岩肌にくっついているという謎の存在。いったい何なのでしょうか?

動画を投稿したのは約580種68,000点の海や川の生き物たちが暮らす「アクアワールド茨城県大洗水族館」。見ているだけで口の中が酸っぱくなりそうな物体は…実はイソギンチャク!しかも、その名もウメボシイソギンチャクなんです!そのまんまですね。

動画にはその後真っ赤な触手を広げた可憐な姿も映っており、その姿を「梅干しからの紅生姜!」と見立てるコメントも。この不思議な生き物について、「アクアワールド茨城県大洗水族館」の飼育員さんにくわしく話をお聞きしました。 

「びっしりと並んだウメボシイソギンチャクが」

――ウメボシイソギンチャクの生態を教えて下さい

「ウメボシイソギンチャクは、海岸や磯などの岩陰に生息しています。通常水の中にいるときは触手を延ばしていますが、干潮時など水から出ている時は体を縮めて乾燥から身を守ります」 

――珍しい品種なのですか?

「身近な磯でもよく見かけるポピュラーなイソギンチャクです。比較的大きな岩の影や隙間でよく見かけます」 

――ウメボシイソギンチャクの見所を教えてください

「屋外エリアオーシャンテラス内『息吹きの海』水槽の“潮間帯”コーナーにて展示を行っておりますので、岩の下をのぞいてみてください。びっしりと並んだウメボシイソギンチャクがご覧いただけます。潮が引いて水面から出ている時は、身を縮めて赤い梅干しにそっくりな姿になります。水中では触手を広げ、花が咲いているようできれいです」 

――おすすめの鑑賞時間は?

「当館では、『息吹きの海』水槽において潮の満ち引きを再現しております。約30分おきに干満が入れ替わるようになっております。潮位はどんどん変わるので、お好きなタイミングで見に来ていただければと思います」

同館では、ウメボシイソギンチャクの展示が基本的に通年行われているので、気になる方はぜひこの不思議な生き物に会いにいってください。運がよければもしかしたら近くの磯辺でも出会えるかもしれません。

◇  ◇

「アクアワールド茨城県大洗水族館」は、2023年3月21日にペンギンやアシカ、オットセイたちが暮らす屋外エリアが「オーシャンテラス」として生まれ変わりました。海風を感じられるバルコニーが新設され、生き物たちをあらゆる方向から見ることができます。ペンギンやアシカが観覧通路をおさんぽする“おさんぽタイム”や、食事の様子を飼育員の解説付きで楽しめる“もぐもぐタイム”など、毎日開催中のプログラムも要チェックです。

また、GW中の5月3日(水・祝)~5月7日(日)は日時指定WEBチケットのみの事前購入制となります。詳しくは公式サイトをご確認ください。 

■「アクアワールド茨城県大洗水族館」公式Twitter https://twitter.com/aw_oarai
■「アクアワールド茨城県大洗水族館」公式ホームページ https://www.aquaworld-oarai.com/

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