今春に社会に出るみなさんは、入社後のキャリアプランやライフプランをどのように考えているのでしょうか。大学卒業後の就職先が決定している全国の男女914 人(男子503人・女子411人)に調査をしたところ、入社後の勤務予定期間については、男女とも「定年まで働きたい」が最多となりました。また、世帯スタイルについては、「夫が働き、妻は家庭にいる(専業主婦世帯)」を希望している女子は1割を切っていたそうです。
株式会社ディスコ(東京都文京区)が、「キャリアプラン・ライフプランに関する調査」と題して2023年2月~3月の期間にインターネットで実施した調査です。
まず、「入社する企業での勤務予定期間」を聞いたところ、男女とも「定年まで働きたい」(男子43.7%・女子40.9%)が最も多く、約4割を占めています。次いで、「5年くらい」(男子20.5%・女子22.9%)が続き、男女別による大きな違いは見られませんでした。
なお、女子をコース別にみると、総合職では「定年まで働きたい」と答えた人が39.9%であったのに対し、総合職以外(エリア総合職・一般職)では44.4%となっており、総合職以外の人の方が安定志向であることがうかがえます。その一方で、「5年くらいまで」と答えた人が、合わせて42.2%となっており、定年まで勤めたい層と、早いタイミングでの退社を視野に入れている層とで二分する結果となりました。
続いて、「希望する世帯スタイル」を教えてもらったところ、男女ともに「二人とも働く(共働き世帯)」(男子72.4%・女子76.7%)が最多となりました。他方、「夫が働き、妻は家庭にいる(専業主婦世帯)」と答えた人は、男子が14.6%、女子では7.0%と1割を切っているほか、男子の12.0%、女子の15.0%が「家庭を持ちたくない」と答えています。
また、「将来子どもを持つことへの考え」については、男子の58.8%、女子の51.1%が「子どもを持ちたい」と回答しました。一方、「子どもを持ちたくない」と答えた男子は10.1%、女子は20.8%となり、男子と女子とでは約2倍の差がみられました。
さらに、女子学生411人に対して、「育児休業の取得希望度」を聞いたところ、自身の育休については、96.9%が「取得したい」(取得したい86.8%・どちらかといえば取得したい10.1%)と回答。また、配偶者(夫)の育休については、94.8%が「取得してほしい」(取得してほしい61.3%・どちらかといえば取得してほしい33.5%)と回答しています。
最後に、全回答者に対して、「企業研究の際に意識したり、調べたりしたこと」を教えてもらったところ、男女とも「残業や休日出勤の実態」(男子71.8%・女子76.4%)が最も多く、次いで「多様な働き方の制度(在宅勤務、フレックスなど)」(男子54.3%・女子57.7%)、「転勤の実態」(男子40.2%・女子43.8%)が続き、男女ともに入社後の働き方への関心が高いことがうかがえました。
なお、男女差が大きい項目は、「女性の育児休業の取得率」(男子4.8%・女子41.8%)、「社員の男女比率」(男子16.1%・女子41.6%)、「女性管理職の人数(割合)」(男子1.8%・女子23.4%)となっているほか、全体的に女子の方が男子に比べポイントが高いことから、女子の方がより多くの項目を意識し、企業研究の際に調べていたことがうかがえたそうです。