京都に関わる難問クイズを突破した先に待っているのは、微妙にダサいサイト-。京都水族館(京都市下京区)が開設する「京都おうち水族館」というホームページが話題になっています。トップページには「京都市で花粉にお困りのみなさま専用観覧サイト」とあります。今年のスギとヒノキ花粉は昨年より多いとされ、花粉症に悩む人も多い昨今、なんでこんなサイトを作ったのか。水族館に聞きました。
このサイトでは京都水族館の展示動画を見ることができますが、そのページにたどり着くには、京都人であることを証明する「タイル認証」をクリアしないといけません。
タイル認証は不正アクセスを禁止するために、9から16のマス目にある画像から指示された画像を選ぶネットの認証方式です。この「京都おうち水族館」の認証はなかなか難しいんです。衛星画像から京都市の範囲を全て選んだり、さまざまなキャラクターの中から京都ゆかりのマスコットを選んだりする必要があります。中には生八ッ橋の画像を三つ選べというタイルもあります。「京都人」度が問われている気がします。
その壁を乗り越えると、さらに見るだけでも嫌になるようなスギ花粉の画像を選ぶ認証や花粉が入ってくる可能性のある行動を全て選ぶというタイルが待ち構えています。
ようやく認証をクリアすると、出てくるのは21世紀初頭に見かけたようなサイトです。懐かしいという感情と「ダサい」という言葉が脳内をよぎります。
しかし、下にスクロールすると、かわいらしいゴマフアザラシのくつろぐ様子やマイワシの大群、羽づくろいをしあうケープペンギンなどの癒やされる動画が表示されます。
そもそもなぜこんなサイトを作ろうと思ったのか。京都水族館の広報担当者は「花粉症に悩まれている方でもおうちで動物たちに癒やされ、楽しんでもらいたいとの思いから今年初めてサイトを開設しました」とします。
しかし、「通常の」京都水族館のホームページは動画もありながらすっきりした作りです。なぜこんな絶妙なセンスのホームページを作ったのでしょう。「皆さんに懐かしんでもらいながら注目してもらいたい」(広報担当者)とのこと。
サイトは4月14日までの限定公開です。水族館は「花粉が終わったらぜひ京都水族館に遊びに来てもらいたい」と呼びかけてます。