「高2の時の誕生日に親が用意してくれた誕生日ケーキ」というつぶやきとともに投稿されたケーキの写真。数学の問題と、右下に小さく「1995 京都大」と描かれたプレートがのっていてインパクト抜群。一般的な誕生日ケーキとかけ離れた驚きの画像には、あっという間に10万近くのいいねが付きました。
「まさかこんな大ごとになるとは」と驚いていたツイ主は、京都大学志望で、一浪して見事合格を果たした、ぶちこう@京大 電電 京大京な同同好会会長さん(@Buchikou_01)。
問題にピンときて「親御さんのアイデア素敵」「これをケーキの飾りに持ってくる親御さんすごい」と反応するTwitter民がいれば、「描いてくれたケーキ屋さんの努力にも賞賛」とケーキ職人のスゴ腕に感心するコメントも。なかには問題を真剣に解こうと試みるツイートも散見され、スレッドは大騒ぎの様子。
アカデミックな演出が効いたケーキもさることながら、設問自体にも注目が集まった理由は、京都大学が1995年の入学試験で出題した「伝説の数学問題」だったから。
問題文では「自然数nは回答者の好みで決めて良い。回答者の決めた自然数nから導き出すg(n)の値を得点にしても良い」と説明していますが、正しく解けば自然数nは6にしかならないため、正答の得点は18になります。
サービス問題と見せかけて、その実は高度なユーモアにあふれた京都大学らしい出題だったことから、約30年経った今でも“伝説”と呼ばれているわけです。そんな遊び心ある問題を、誕生日ケーキとともに両親からプレゼントされたぶちこうさんに、今回のツイートについて話を聞きました。
――親御さんは、どのような気持ちを込められたかと?
「僕が京都大学志望であることは当時親も知っていて、多分面白いと思って用意してくれたものだと思います。驚いたし、面白かったです。ウッキウキで解きました(笑)
そして、自分が喜ぶ事をちゃんと理解してくれていた親の愛も感じましたね。ケーキはとても美味しかったです」
――以前にもこのようなケーキが登場したことはありますか?
「あの一件以降、同じようなケーキはもらっていませんが、またお祝いしてほしいなあと密かに思っています」
――京都大学はいつごろから志望されていましたか?
「ぼんやりと考え出したのは中学の頃だったと思います。受験勉強のモチベーションが続かない時は苦労しました。勉強をしなかった日は自己嫌悪に陥ったりして、辛かったですね」
◇ ◇
家族からの楽しく温かな応援もあり、4月7日に入学式を迎え、晴れて京大生となったぶちこうさん。その思いを聞きました。
「今年合格できて、家族みんな喜んでくれました。一年浪人したのもあって色々迷惑は掛けましたが、親孝行できて良かったです。これまで苦労してきた甲斐がありました。非常に嬉しいです!」
入学おめでとうございます。充実した大学生活となりますように!
■Twitter https://twitter.com/Buchikou_01