20代の約6割が「ゆるい職場で働きたい」と回答…「プライベートを大切にしたい」「自分に自信がない」などの声

まいどなニュース情報部 まいどなニュース情報部

大企業を中心に「ゆるい職場」に危機感を抱き、早期に離職をする若手社員の問題がにわかに話題となっています。実際に若い世代の人たちは「ゆるい職場」についてどのように思っているのでしょうか。既卒・第二新卒として就職活動中の全国の20代男女に聞いたところ、約6割の人が「ゆるい職場で働きたい」と回答しました。また、「ゆるい職場で働きたい理由」としては、「プライベートを大切にしたい」「自分に自信がない」などの声が寄せられたそうです。

人材紹介事業を運営する株式会社UZUZ(ウズウズ/東京都新宿区)が行った調査で、2023年1月~2月の期間に、同社ユーザー695人(既卒者184人、第二新卒511人)に聞きました。なお、同調査では、第二新卒を「正社員や契約社員として3年以内の就業経験がある20代」と定義しています。

まず、「ゆるい職場(業務内容/求められるスキル/業務量/上司や先輩からの期待や指導などが少ない職場環境)で働きたいと思いますか」と聞いたところ、「働きたい」(17.0%)、「どちらかといえば働きたい」(41.2%)を合わせて58.2%の人が「ゆるい職場で働きたいと思う」と回答。

「ゆるい職場で働きたいと思う理由」については、「仕事よりもプライベートを大切にしたい」「とにかく長く働くことを目標にしている」「仕事はあくまでご飯を食べるためにするもの」「雰囲気が緩い方が自分のストレスは少ない」「現状、自分のスキルで通用するかどうかが心配なため」といった声が寄せられました。

一方、ゆるい職場で「どちらかといえば働きたくない」(37.1%)、「働きたくない」(4.7%)と答えた人は41.8%。理由としては、「期待や指導がないのは成長に繋がりにくいと思う」「20代という成長期にゆるい環境に浸かると40代以降が心配」「やりがいを感じにくくなってしまいそう」といった声が寄せられています。

次に「現在の仕事(または前職)で『やりがい』を感じていますか」と聞いたところ、「感じている」(16.0%)と「どちらかといえば感じている」(29.5%)を合わせて45.5%の人が「やりがいを感じている」と回答。一方、「どちらかといえば感じていない」(35.6%)、「感じていない」(18.8%)を合わせた「やりがいを感じていない」人は54.4%でした。

最後に、「『やりがい』に重要な要素となるもの」を複数挙げてもらったところ、「誰かの役に立てている」(16.6%)が最多となったほか、「ワークライフバランスが取れている(自分にとってのバランスが取れている)」(13.0%)、「できる仕事の範囲、レベルが上がる」(12.4%)が上位に挙げられています。

また、「今よりも『やりがい』をもって働くにはどうしたら良いか」を教えてもらったところ、「誰の役に立っているか認識する」「新しいことに挑戦して自分ができる仕事を増やす」「自分を犠牲にしている感覚がなくなること(給与、休日など)」「自分の適性にあっている事、業務時間の短縮」といった意見がみられたそうです。

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調査を実施した同社は、「同じZ世代の若者であっても、『ゆるい職場』を歓迎している人もいれば、歓迎していない人もいる」としたうえで、「『ゆるい職場』自体が悪いのではなく、ミスマッチが発生していること、働く人の希望に合うような多様な働き方がないことが問題だと感じている」と指摘。

さらに、「人手不足が顕著な日本社会においては、『働き方の多様性(選択肢)』を増やし、常に働く人が自分の状況、希望に合わせてシフトチェンジできるような職場環境の実現が喫緊の課題だと言える」と述べています。

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