春も間近のこの季節、旬を迎えスーパーでも手頃な価格で見かけることが多くなったイチゴ。ビタミンCや葉酸などの栄養が豊富なため、風邪予防にも効果的で、妊婦さんや子どもにもおススメです。ただ、実は洗い方や食べ方に気を付けないと、せっかくの栄養が失われてしまいます。
生活アドバイザー「かのと_手軽に健康パパごはん(@kanoto_cook)」さんがTwitterに投稿した、イチゴの栄養を余すことなく摂るための食べ方・洗い方をご紹介します。
栄養をたっぷり摂るためのイチゴの洗い方・食べ方
かのとさんによる、イチゴの食べ方のポイントは3点です。
1.ヘタを取らずに、酢水か水で水洗いする。
2.ヘタを指でつまんで、軽くひねり葉を取る。
3.先にヘタ側の白い方から食べ進めるのがおススメ。
実はイチゴはヘタの部分に栄養が集中しており、洗う時にヘタを切り落としてはいけません。茎の付け根の白い部分にビタミンCがギュッと詰まっているため、包丁で切り落としてしまうと、ビタミンCが約60%ダウンしてしまいます。
更に、ボールなどに水を張り、『お酢』を小さじ1程度入れ、ヘタが付いたままのイチゴを優しく回すようにして洗うと、イチゴの表面のカビ胞子が洗い流されて日持ちが良くなります。50〜60°Cのお湯でサッと洗っても同じ効果が得られます。
イチゴは先端側(ヘタ側の逆)が一番糖度が高いため、ヘタを指でつまんで軽く葉をひねり取ってから、先にヘタ側の白い方から食べると、最後までイチゴの甘みを存分に味わうことができます。また、練乳や牛乳などの脂質と一緒にイチゴを食べると、イチゴに含まれるポリフェノール「アントシアニン」の吸収を促進する効果もあります。
「いちごミルクは、実は理にかなっています!」と、かのとさん。他にも、イチゴの豆知識をかのとさんに聞きました。
ーーイチゴの食べごろやタイミングなどを教えてください。
「買ってきたら新鮮なうちに食べるのがベストです!イチゴは追熟しません。買ってきて置いておくと赤みが増すことがありますが、これは追熟ではなく色素の合成によるもので、糖度は増しません。『赤い』ほど『甘い』ということではないのです。
また、イチゴの栄養素で貴重なビタミンCに着目すると、『七分熟し』の時が実は最強です!完熟に向かうほど水分量が増えて、ビタミンCが80%ほどに減ってしまいます。実はまだ青い部分が残っているくらいのイチゴのほうが、ビタミンCが豊富に含まれています」
ーーおすすめのイチゴの保存方法はありますか?
「イチゴは冷蔵庫の低温4°C以下で保存するよりも、野菜室の10°C程度で保存した方が『アントシアニン』などのポリフェノール量が3倍多く得られます。買ってきたら野菜室へ入れて、早めに食べ切るのがおすすめです」
ーーイチゴの葉っぱ(ヘタ部分)の活用法はありますか?
「イチゴの葉っぱ(ヘタ)は捨てたら、もったいないんです。葉っぱにはカテキンの21倍の抗酸化作用をもつ『アグリモニイン』や、玉ねぎの有効成分でおなじみの『ケルセチン』などが含まれており、美白にも欠かせない栄養素が含まれています。
葉っぱをそのまま食べるのが苦手という方は、葉っぱ付きのイチゴを丸ごとミキサーにかけて、スムージーにするのがおススメです。また、水溶性の栄養成分のため、ミネラルウォーターや炭酸水に漬けたり、手作りサングリアにも葉っぱごと入れたりすると無駄になりません。もし残留農薬などが心配な場合は、酢水洗いや丁寧な水洗いがおすすめです」
ーー酢水洗いや50°C洗いはイチゴ以外にも有効ですか?
「皮ごと食べるブドウなど、ベリー系にも有効です。ちなみに他の果物の洗い方では、りんごの皮に時折見られるワックスのようなテカテカは神経質に洗わなくても大丈夫です。必須脂肪酸で身体に良い、『油あがり』と呼ばれる天然成分が浮き出たものなんですよ!」
◇ ◇ ◇
リプライでは、イチゴの食べ方のコツに感心したという声が多く寄せられました。
「いつもヘタは包丁でばっさばっさ切っていました!」
「白い部分に栄養が詰まっていたなんて衝撃でした。残して食べている子供にそれとなく伝えてあげます」
「今度食べる時は栄養を逃しません!」
「イチゴ狩りが大好きな子供たちにとっても朗報です!」