出版不況で仕事が激減したインテリア雑誌ライター→人気インスタグラマーに 築46年の団地を片付けて見つけた思考のヒントとは

松田 義人 松田 義人

 

元雑誌ライターで現在はインスタグラマーのしょ〜こさん。50代を迎えた今、3人の子どもが独立し「自分のためだけの食事」を作れるようになりました。慌しかった時期を経て、将来の自分の願望や考え方が明確になり、「(本来は)いらない思考」を手放すとともに、片付けの面では「不要なものを手放す」のようにもなりました。その結果、「本来の自分自身」が見えてきて、それまでよりも生きることがずっとラクになったそうです。

しょ〜こさんの思考やアクションと、自身が暮らす築46年の団地の部屋の片付け例をビジュアルと文章で紹介した『不要なものを手放して、50代からは身軽に暮らす 自分、おかえり!』しょ〜こ・著(主婦の友社)が話題です。

 

「もっと上の自分を目指す」「運を呼び込む」片付け本とは一線を画す

片付けにまつわる本はあまたありますが、「モノを処分することで、新しい自分を見つける」とか「片付けすることで、運を呼び込む」といった、「もっと上の自分を目指すため」のものが多くあります。本書がそれらと異なるのは、「新しい自分と出会いたい」とか「もっと上の自分を目指したい」という目的ではない点です。本書が説く「ありのままの自分でいい」「本来の自分でいい」といった軽やかさは心地良く、「自分、おかえり!」というタイトルには、そんな思いが込められているようです。

ビジュアルをインスタグラムに投稿し続けたことで、結果的に21.5万人のフォロワーがいる人気インスタグラマーになり、仕事も好転したわけですが、当初から「フォロワー数をめっちゃ増やすぞ」「仕事めっちゃがんばるぞ」という願望ありきでなかったように思います。あくまでもしょ〜こさんの「素直な気持ち」が、多くの人の共感を呼んだ結果なのでしょう。

 

素敵な部屋のビジュアルはあくまでも一例?

 

しょ〜こさんの自宅は築46年の団地です。当然新築のまっさらなものではなく、そのビジュアルはところどころ相応の年季も感じられます。しかし、その年季が温かみを生み出し、しょ〜こさんの「本来の自分でいい」という考えとも重ねて見えて、ここにしかない素敵な空間になっています。

これらの部屋はビフォーアフターで、片付け前と片付け後の様子が解説されていますが、しょ〜こさんの考えからすると、これは一例にすぎず真似すべきインテリア・コーディネートではないかもしれません。何故なら、この素敵な空間はしょ〜こさんだけの思考を元にしてできているからです。

一方、しょ〜こさんの思考自体をまねすることはできそうです。他人と自分とを比べない、本来の自分を目指す、をまねすれば、しょ〜こさんとは違う「自分自身」に回帰することができるはずです。インテリアも自分だけの空間になり、他の誰にもまねできない素敵なものになることでしょう。

身軽に生きる「思考のヒント」「暮らしの工夫」を紹介

担当編集者に聞きました。

「インテリア雑誌でライターとして活躍していたしょ〜こさんが、出版不況のあおりを受けて仕事が激減し、ふとしたきっかけから築46年の団地を片づけたところ、フォロワー21.5万人の人気インスタグラマーとなり、結果的に仕事も人生もうまくいったそうです。そんなしょ〜こさんが実践した片づけの方法や、片づけ前後の部屋のビフォーアフターのほか、片づけを通して見つけた、身軽に明るく生きる『思考のヒント』『暮らしの工夫』を紹介したいと思い、ご本人にオファーし、刊行に至りました。しょ〜こさんは50代にして、心身ともよりすこやかにパワーアップしていますが、それは20代でも60代でも、何歳からでも可能だと思います。『今の状況を変えたい』『何だか最近モヤモヤしている』……と思ったら、本書を参考にお家の片づけをはじめてみてはいかがでしょうか」(担当編集者)

おすすめニュース

気になるキーワード

新着ニュース