「無になれる瞬間」書道の腕前は準特待生の唐田えりか 達筆ゆえの意外な悩みとは

石井 隼人 石井 隼人

小学校から高校時代まで習っていた書道の腕前は準特待生。映画『死体の人』(3月17日公開)に出演する唐田えりか(25)は“芸は身を助く”を俳優業で実感している。

習字は無になれる瞬間

家族全員が書道経験者。「祖父母も含めて家族みんな習字が得意。私も小学校から高校まで習字を習っていて、段位は準特待生です。単に長く習字を続けていたからもらえたのではないかと思っています」と恐縮するが、最高段位の一歩手前というかなりの腕前と見受けられる。

今も実家に帰省したら、もっぱら筆を持つ。「実家に置いてある新聞から適当に漢字を拾って一心不乱に書いています。習字は無になれる瞬間。書道を習っていた時は一回で1時間半くらい座ったままで書いていたので、その習慣のおかげで集中力が研ぎ澄まされたと思います」と実感している。

もっと可愛い字が書けたら

書道で得たその集中力は現在の仕事にも活きている。「撮影現場などで周りにたくさん人がいても、集中して一人の空間を作ることが出来るのは書道経験のおかげ。サインやメッセージなどの文字を書くことも多いので、そんなときに書道をやっていて良かったなと思います」と嬉しそう。

その半面、ちょっと変わった悩みもある。準特待生という腕前ゆえに「同じ世代の方だと可愛らしい字を書く方も多くて、うらやましいと思うときもあります。私も一応女性なので、もっと可愛い字が書けたらいいなと思ったりして(笑)」と達筆ならではの知られざる願望も。

ノートに感情を書き出す

日常的に字を書く機会も多い。事務所の先輩・山口紗弥加からのアドバイスを受けてデビュー以来、日記を小まめにつけているからだ。「そのときの感情を文字にしてノートに吐き出しているような感覚で、日記というか自分の思考を整理するために書いています。ごく普通のノートに書いていて、10冊くらいはあります。時々過去の日記を読んだりする時もありますが、過去の自分が書いた文章があまりにも恥ずかしくて…。燃やしたくなります」と照れ笑い。

2023年は「挑」

書いていて好きな文字は「画数の多い漢字。複雑であればあるほど挑戦されている気分になります。書けないと思うと綺麗に書けるまで何度も練習」と持ち前の負けず嫌いな性格が頭をもたげる。

2023年を表す漢字一字は「挑戦」の「挑」という。唐田は「自分の弱いメンタルに負けず、一人の人間として魅力的に成長した上で、いただいた作品の一つ一つに挑み続けていきたいからです」とその理由を明かしている。

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