電力不足や燃料費高騰による電気代の上昇が続く中、何とか節電をしてこの冬を乗り切りたいと考えている人も多いのではないでしょうか。全国の20~60代の既婚男女・持ち家500人に調査をしたところ、4割以上の人が「5000円以上電気代が上がった」と回答しました。
積水ハウス株式会社の研究機関である「住生活研究所」が、「自宅における冬の寒さ対策に関する調査(2022年)」と題して2022年10月に実施した調査です。
まず、冬場の日中に外出(屋外・屋内)したいか、自宅で過ごしたいか聞いたところ、コロナ禍前は「外出したい派(屋外・屋内)」が過半数の54.6%で、「自宅で過ごしたい派」が45.4%でしたが、現在では「自宅で過ごしたい派」が9.0ポイント増加の54.4%となりました。
次に、冬場に自宅で長い時間を過ごす上で、気になることや不安なことを聞いたところ、「電気代が上がること」(48.6%)、「運動不足」(43.4%)、「ガス代、灯油代が上がること」(35.6%)が上位となり、「ヒートショック」については8.6%にとどまったそうです。
さらに、コロナ禍前後で冬の光熱費がどのように変わったか聞いたところ、63.6%の人が「電気代が高くなった」と回答し、ガス代(灯油代)についても56.1%の人が「高くなった」と回答しました。また、冬季の光熱費が上がったと回答した人に、平均的な各月の料金の変化を聞いたところ、電気代が上がったと回答した人の38.4%、ガス代(灯油代)が上がったと回答した人の23.2%が、月々5000円以上上がったと答えました。
続いて、自宅で暖かく過ごすために行っていることを聞いたところ、1位は「エアコンや、ストーブ・ヒーターなどの暖房器具を使う」(66.6%)、2位は「厚着をしたり、あったかグッズを使う」(42.8%)、3位は「温かい飲み物を飲む」(40.8%)となりました。また、電気代節約のために、どのような暖房機器の使い方をしているか聞いたところ、「就寝中は暖房機器の使用を控える」と回答した人が38.6%で1位となりました。2位は36.2%で「エアコンや暖房機器の設定温度を下げる」、3位は35.2%で「日中は暖房機器の使用を控える」となったそうです。
さらに、定期的に窓を開けて換気する回数は、コロナ禍前と比べて変化したか聞いたところ、15.8%の人が「増えた」、21.4%の人が「やや増えた」と回答しました。そこで、換気の際に困ることを聞いたところ、1位は「暖めた部屋の室温が下がる」(43.6%)で、2位以下は「虫などが入ってくる」(28.0%)、「花粉が入ってくる」(21.8%)と続きました。また、冬季に窓を開けて換気をしている人に、室温が下がらないように工夫していることを聞いたところ、1位は31.3%で「換気時間を短くする」となりました。2位は23.4%で「換気中も暖房器具を消さない」となり、「工夫していることはない」と答えた人も36.1%にのぼりました。
続いて、「ヒートショック」について知っているか聞いたところ、88.2%の人が「知っている」と回答。また、冬場に自宅で長い時間を過ごす上で気になることとして「ヒートショック」や「換気による室内温度の低下」を挙げた割合を「周囲の人がヒートショックの経験の有無」で調べたところ、「周囲の人がヒートショックの経験あり」の場合はそれぞれ20.9%、25.6%だったのに対し、「周囲の人がヒートショックの経験なし」の人はそれぞれ8.2%だったそうです。
続いて、「ヒートショック」という言葉を知っている人に、ヒートショックの発生が心配な場所を聞いたところ、1位が「浴室」(61.9%)、2位が「脱衣場」(52.4%)、3位が「トイレ」(28.8%)という結果に。また、ヒートショックを防ぐために行っている対策を聞いたところ、「風呂上りには手早く着替える」が24.0%、「浴室暖房機で浴室を温める」が21.5%と、浴室や脱衣場に関するものが多く挙がったそうです。