危険な歩きスマホ…不審者に襲われた女性「画面に夢中で、背後に男がいたことも気づかなかった」

長岡 杏果 長岡 杏果

道路や公共の場所、交通機関などで、スマートフォンの画面を見ながら歩く「歩きスマホ」は、画面に意識が集中することで視野が狭くなり、周囲の状況や危険に気づくことが遅れてしまうことが懸念されています。人混みで人にぶつかったり、車や自転車などとの接触事故となると、けがや損害賠償につながる恐れがあります。さらに、警戒心が薄れてしまうため「ひったくり」や「不審者」に狙われやすくなる危険性も指摘されています。彩さん(20代・会社員/大阪在住)は歩きスマホをしていて不審者に襲われた経験があるそうです。

――歩きスマホをしていた経緯を教えてください

夏頃に、友人が自宅に泊まりに来ていたのですが、早朝に帰らなければならなかったので、最寄り駅まで送って行きました。自宅から最寄り駅までは徒歩5分ほどの距離です。

友人を見送ったあと、早朝で人通りも多くなかったため、歩きスマホをしながら、無防備な状態で帰路につきました。

――歩きスマホでどのような事件が起きましたか?

不審者に後ろからつけられ、襲われました。

自宅マンションのオートロックを開けて、スマホを見ながらエレベーターを待っていたのですが、オートロックの入り口を一緒に入って来たと思われる男に、背後からいきなり胸をわしづかみにされ、一瞬何が起きたかわからず思考が停止しました。

そして、恐る恐るうしろを振り向くと、見知らぬ男がいたのです。

声を上げようにもあまりの恐怖で声が出ず、さらには、男に首を絞められました。このまま死んでしまうのかと思いましたが、エレベーターが到着した途端、男は走り去りました。

――そのあとはどうしましたか?

すぐに110に電話をしました。警察官が自宅に駆けつけてくれ、私はパトカーで警察署に向かいました。

警察では、事件の様子を細かく聞き取りをされました。警察の方は、近くの防犯カメラなどを調べてくれましたが、マンションの防犯カメラが、実はダミーだったそうで、犯人の顔も事件の様子も残っていませんでした。

もともと、私の住んでいたマンションは、出入り口が人目のつかない死角になっていて、誰かに待ち伏せをされていたとしても、気づかれにくい作りになっていたそうです。

――歩きスマホに夢中だと周りの状況が目に入らないのでしょうか。

はい、全く入りませんでした。スマホの画面に夢中になり、うしろから不審者につけられていたことも、背後に男がいたことも全く気づきませんでした。襲われてから、歩きスマホは一切やめました。スマホを使うときは必ず立ち止まるようにしています。

また、住まいもすぐに引っ越ししました。新しいマンションでも、オートロックが閉まったことをしっかり確認してから、マンションの中に入るようになりました。

   ◇   ◇

「怖い経験をしたので、歩きスマホをしている方を見ると本当に危ないなと感じています。不審者に狙われたら命に関わることもあるので、いますぐにでも歩きスマホはやめたほうがいいですね」と彩さんは話しています。

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