AIイラストの底知れぬ創作力がうかがえる実験結果がSNS上で大きな注目を集めている。
「いらすとやのイラストをAIによって8回変化させた研究レポ」とこの実験結果を報告したのは"高校生ツイッタラー"として活動する小野寺さん(@onodera000)。
小野寺さんが用いたAIイラストアプリは、イラスト素材サイト「いらすとや」が提供する「いろいろな表情の電話をする人のイラスト(高齢男性)」の画像を少しずつ美少女イラストに改変。その過程は「そう来たか!」とうならされる人間離れしたアイデアに満ちており、SNSユーザー達から
「1ターン目ですでに人類には不可能な着眼してて好き」
「AIは遂にクリエィティブ分野も浸食し始めた(*´Д`)」
「絶対AIは美女にするやんwけど元のイラスト全く違うわけじゃ無いから凄いよなぁ~」
「とうことは、ワイも8回生まれ変わったら美少女になれるのか?」
など数々の驚きの声が寄せられているのだ。
小野寺さんにお話をうかがってみた。
ーー今回の実験を思い付かれた経緯をお聞かせください。
小野寺:実験をした時はTwitter上にて絵や写真をAI化させるのがすごく流行ってました。それを受け、AI化させたものを更にAI化させたらどうなるんだろう、というほんの小さな好奇心からこの実験を思いつきました。
ーーAIにはどのような指示をしたのでしょうか?
小野寺:この実験ではMeituという写真加工アプリのAIイラストメーカーという機能を使用させて頂きました。
これは読み取った画像をAIが自動で認識しイラスト化してくれるため、特段自分から何かAIに指示した、ということはありません。AI自らの意思決定で完成されたイラストとなっています。
ーー変化の中で特に印象的だったことをいくつかお聞かせください。
小野寺:1回目の時点で、既にAIの発想に驚愕しました。おじいさんの顔の中にある鼻を口に、口をリボンに、髪の毛を帽子として汲み取ることで、女の子を形成し、余った肌の部分を服の1部として使うことで絵として自然に仕上げているのを見て、人間でも中々思いつかないようなことを数十秒で行ったAIに若干引きました。
また、変化の最中で、背景の雪が水滴に変わった際、それに合わせて衣装もコートからフリルドレスに変わっていったのをみて、イラストのストーリーとしても考えられていることがわかり、AIの底知れなさに衝撃をうけ続けました。
ーー投稿の反響へのご感想をお聞かせください。
小野寺:昨今世間がAIに注目していることは重々承知していましたが、ここまでの反響があるとは思っていませんでした。それほど、今人間がAIに向けてる関心は大きいんだということを改めて感じることができ、非常にいい経験ができました。
◇ ◇
今後、人間による創作活動自体が衰退することはないと思うが、AIの登場により脅かされる分野は確実に出てくることだろう。時代の転換点を意識させられる貴重な実験だった。
なお、今回の話題を提供してくれた小野寺さんは今回の反響に乗じ「眠れない方に向けて、このツイートを紹介してほしいです」と有名インフルエンサー「たんよ」さんの「はよ寝えや」というSNS投稿を希望していた。
これで少しでも不眠に悩む人が少なくなれば幸いだ。
小野寺さん関連情報
Twitterアカウント:https://twitter.com/onodera000