IT分野の卒業者数の多い国ランキング…1位は「米国」の19.5万人 「日本」は3.2万人で6位も減少傾向に

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総合人材サービス会社のヒューマンリソシア株式会社(東京都新宿区)は、世界の大学等におけるIT分野の卒業者について独自調査をした「2022年度版:データで見る世界のITエンジニアレポート vol.7」の調査結果を発表しました。同レポートによると、情報通信技術関連(Information and Communication Technologies)を専攻した卒業者数が最も多かった国は「米国」で19.5万人でした。一方、「日本」は3.2万人で6位だったそうです。

調査は、経済協力開発機構(OECD)の統計データで2020年より過去5年間のデータが確認できた37か国のIT系卒業者数を分析したといいます。

まず、37か国の「情報通信技術関連の卒業者数の推移」をみると、2016年からの5年間の年平均は7.8%増となり、将来IT技術者となる可能性が高いIT卒業者数が増えていることが分かりました。

そこで、「情報通信技術関連の卒業者数」を国別にみると、1位「米国」(19.5万人)、2位「ブラジル」(5.3万人)、3位「メキシコ」(3.9万人)、4位「イギリス」(3.7万人)、5位「オーストラリア」(3.6万人)と続き、「日本」(3.2万人)は6位だったそうです。

また、「情報通信技術関連の年平均増減率」でみると、1位「メキシコ」(36.8%増)、2位「ポルトガル」(26.6%増)、3位「オーストラリア」(25.6%増)と続き、卒業者数で1位だった「米国」(7.2%増)は17位、「韓国」(3.5%増)は26位でした。

一方、「日本」は1.3%減で32位に留まり、IT技術者不足が叫ばれるなか、将来IT技術者となる可能性が高いIT卒業者が減少していることから、さらなるIT人材不足が懸念される結果となりました。

さらに、「IT技術者数に占める情報通信技術関連卒業者数の割合」をみると、1位「メキシコ」(22.2%)、2位「トルコ」(13.5%)、3位「オーストラリア」(11.3%)と続き、これらの国では、IT卒業者の増加がIT技術者増に寄与していることがうかがえたそうです。なお、米国(3.8%)は15位、「韓国」(3.7%)は18位、「日本」(2.4%)は25位でした。

   ◇  ◇

次に、37か国の科学・数学・統計学など「STEM関連分野(Natural sciences,mathematics and statistics)の卒業者数の推移」を調査したところ、2016年からの5年間の平均増減率は1.4%増となりました。なお、2017年以降は微増したものの、2020年は1.5%の微減となっていたそうです。

これを国別にみると、1位「米国」(28.1万人)、2位「オーストラリア」(8.2万人)、3位「イギリス」(7.3万人)と続き、「日本」(2.5万人)は10位でした。

また、過去5年間の「STEM関連卒業者数の増減率」では、1位「フィンランド」(27.5%増)、2位「ハンガリー」(13.1%増)、3位「オランダ」(8.7%増)と続いた一方で、「日本」(0.3%減)は37カ国中22位となっていたそうです。

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