知らなかった…愛媛の果樹園に聞いた、みかんの箱を開けたらすぐにすること ひと手間でおいしさ長持ち

門倉 早希 門倉 早希

冬に旬を迎えるみかん。テーブルの上に置いてあるとつい手が伸びてしまいますが、大量にあると意外に食べきれないことも。いつの間にかカビが生え、箱中に広がっていたなんてこともよくあります。では、どう保存するのがベストなのでしょうか。また、たくさんあるみかんのなかで、おいしいみかんってどんなもの?

そんなみかんの疑問について、65年以上の歴史を持つ戸田果樹園(愛媛県西条市)の代表で、みかんのプロである戸田さんに教えてもらいました。

もうカビさせない!最適な保存方法

みかんを自宅で保存する場合、注意すべき点は3つ。

1:温度&湿度
2:ヘタを下に
3:こまめにチェック

まずは温度と湿度について。みかんの保存に最適な温度は5~10℃(風通しの良い場所)とされており、秋は野菜室に入れたり、冬場であれば常温保存でOK。暖房が効いたところは傷みやすいので、自宅ではベランダまたは玄関に置くのがベターです。また、乾燥を防ぐためにみかん箱の底と上に新聞紙やキッチンペーパーを重ねるとみずみずしい状態に保てます。

次に、ヘタを下にする。みかんはヘタの周りが硬く丈夫なので、下にすることで痛みにくくなるほか、カビが生えたり傷んでいるものを見分けやすくなります。

そして、こまめにチェックすることも大切です。カビは箱のなかでほかのみかんに移りやすく、早々に全滅してしまう可能性も。カビが生えていないか、1週間に1度くらいのペースでチェックするのが良いでしょう。

みかん箱が届いたら、まずこの作業

では、みかんの箱が届いてからはどうすれば? 戸田さんに手順を教えてもらいました。まずは箱からすべてのみかんを取り出したら、底の方に入っていたみかんから食べるのが良いそうです。底の方にあったみかんは上からの重みでダメージを受けており、そのままにしておくとそこから傷むことが多いからです。詰め直す際は、下の方にあったみかんを上段にして、箱の底には新聞紙やキッチンペーパーを敷くと良いでしょう。

みかんを箱に入れるときはヘタを下にして、重ねるのは2段くらいまでにするのがベター。詰め終わったら新聞紙やキッチンペーパーで覆うのも忘れずに。あとは少し手間ですが、週に1回程度、カビが生えていないかの点検、下の段を上に入れ替える作業がみかんを長持ちさせることに繋がります。

おいしいみかんの見分け方

そして、おいしいみかんの見分け方も戸田さんに教えてもらいました。

1:オレンジが濃い
2:ヘタが小さい
3:ヘタが黄緑
4:キメが細かい

「太陽光をしっかり浴びたみかんはオレンジ色が濃く、果肉も甘みが増すと言われています」と戸田さん。はっきりとしたオレンジ色で、濃い色をしているのが特徴です。

次に見るべきはヘタの部分。「ストレスをかける方がみかんは枝葉への養分から花や果実に養分が行くようになります」とのことで、ヘタはなるべく小さめ・黄色のものを。

そして、皮の表面。みかんの表面には油胞(ゆほう)と呼ばれるツブツブがあり、これが細かく数多くあるものが良いのだそう。キメが細かくつるんとしたものを選ぶと良いでしょう。

ほかにも、サイズは大きいより小さいもの、横から見たときにまん丸よりも平らな形、皮が薄いもの、といった見方もあるそうです。

戸田果樹園:https://todakajuen.com/

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