ジェンダー論や世代間ギャップ、そして“無意識のマウント”という言葉が一般的になった昨今。家庭内のコミュニケーションでも「ちょっとした一言」が思わぬ波紋を呼ぶことがあります。
今回は、ある主婦の「義母のたった一言で心の距離が生まれてしまった」というリアルな声をお届けします。
義母の発言に、背筋がゾワッ…!
「義母との関係はうまくいっていると思っていたんですが…」。そう語るのは、専業主婦のM美さん(37歳)。結婚して5年以上経つM美さんは、特に義母との間でこれといったトラブルもなく、お互いに気を遣いすぎない程よい距離感を保ってきました。いわゆる“良好な関係”を築いてきたと思っていたのですが、ある日を境にその関係が一変したそうです。
M美さんは、その日の出来事をややうつむき加減で話し始めました。
「義母から突然『あなたたち、うまくやってるの?』って聞かれて…。普通の雑談かなと思ったので、『はい、おかげさまで。K男さん(夫)は私にはもったいないくらいの人です』とお世辞半分、本心半分で返したんです」
ここまでは、よくある日常の会話。しかし、義母の反応がM美さんの背筋を凍りつかせました。
「その時、義母が『ああ〜、まあねえ…』って言ったんです。え? って思わず耳を疑いましたね。『まあねえ』って、それ完全に同意しているニュアンスじゃないですか?『自分にはもったいない』という私の言葉に『まあねえ』なんて言われたら、『そうよ、あなたなんかにウチの息子はもったいない』って遠回しに否定されたように感じてしまって…」
その瞬間から、M美さんは義母の発言すべてにモヤモヤとしたフィルターがかかってしまったといいます。
冷静になって振り返ってみると…
しかし、時間が経ち冷静になってみると、M美さんにはある事実が見えてきました。
「よく考えたら、うちの義母って普段から『まあねえ』が口癖なんですよね。テレビを観てても『まあねえ』、私が義母の服を褒めても『まあねえ〜』って…。もしかしたら、私が勝手に深読みしすぎていたのかもしれない、って思ったんです」
夫に冗談交じりに話してみると「え?母さんの『まあねえ』は口癖だよ。深い意味はないと思う」と笑われてしまったそう。
「なんだか拍子抜けしましたが、ちょっとホッとしました。もし義母が本当にそう思ってたらどうしようっていう疑念がゼロになったわけではありませんけど、あまり身構えないことも大事ですよね」
M美さんは最後に、こう付け加えました。
「義母世代と私たち世代では『褒め方』や『距離感』が違うんでしょうね。敏感になりすぎず受け流すくらいが、きっとちょうどいいのかもしれません」
ほかにも“あるある”!!義母の意味深発言集
M美さんの体験談の他にも、義母のちょっとした発言に翻弄される「嫁」のリアルな声が届いています。
『太ったわね』の衝撃(30代女性・会社員)
久々に会った義母が、私の顔を見るなり開口一番「あら、ちょっと太ったわね〜」と…え?最近ダイエット成功して、むしろ3kg痩せたんですけど…。夫に「ねえ、お義母さん私が太ったって」と訴えると、「あぁ、母さんは『元気そう』って意味で言ってるだけ」とのこと。
いやいや、それなら「元気そう」でよくない!?義母語の翻訳、いまだに難易度高すぎです…。
『うちの息子、昔はモテたのよ』…本当に~?(20代女性・美容師)
「うちの息子ね、高校生の頃はモテて大変だったのよ〜」と義母が私に言ってきました。え、突然?しかも夫は「そんなことないよ」と苦笑い。その後も義母は、「バレンタインデーなんて段ボール一杯チョコもらってねぇ」と止まらない。
いや、それ絶対に盛ってるでしょ…と思いつつ、なんだか「あなたにはもったいない」って遠回しに言われている気がして、モヤっとしっぱなしでした。
『好きなようにしていいのよ』の罠(40代女性・パート)
義実家で料理の手伝いを申し出ると「いいのいいの、あなたは座って好きなようにしてて」と笑顔の義母。でも私が座っていると、その背中から無言の圧を感じるのはなぜ…?
結局、そっとキッチンへ入り「手伝います」と声をかけると「あら、無理しなくていいのよ〜」と返ってきます。うん…、でも何もしなかったら絶対あとで気にするよね…と、内心パニックです。
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時に“何気ないひと言”が関係性に静かな波紋を広げることがあります。しかし、その背景や文脈をひと呼吸おいて考えてみれば、単なる「世代間のすれ違い」だった、ということも。
義母の「まあねえ」に、あなたならどう返しますか?
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