「お気に入りの本 読みかけの本 空中に置けるようにしました」
ツイッターユーザーのあおき量産さん(@aoki_TENT)が投稿した、読みかけの本をおしゃれに置けるアイデアが話題となっています。
その名もブックヨット。ユーザーからは「良すぎて即注文した!」「天才すぎてびっくりしてしまった、買った」「本がない状態でもインテリアとして映えそうです」「紙の本ならではの価値だ」「デザインがとってもすき!そして実用的。買おうかな」「積読が積読じゃなくなるのか!」「家で読みかけの本を、飾れる。なんて素敵な商品なのだ!素晴らしいです」などのコメントが。投稿主のあおき量産さんにお話をうかがいました。
「紙の本をインテリアとしても」
ーーこちらを思いついた経緯を教えてください。
この度『アイデアとかデザインとか』という本が発売されることになったのですが、プロダクトデザイナーである私がただ本を出すことになんとも違和感を感じて「せっかくだから、本にまつわる製品を作りたい」と思ったのがきっかけです。
12年ほど前に「本を立てて飾れる"しおり"が作れないかな」というアイデアを考えていたのですが、当時は実現する手段が思いつかずにいました。今回、もう一踏ん張り考えてみたところ、ただ立てるのではなく斜めに立てることで実現できるのではないかと思い至り、試作を作ってみることにしました。
ーーなぜヨット型になったのでしょう。
「本を斜めに立てるしおり」という試作を作ったところ、実際に想定通りに本をたてることができました。ただ、本を置かない時のその道具の佇まいが、なんとも言えない「構造物」になってしまっていたので、何かこう「心の座り」がいいモチーフはないかなとさまざまな形状を検討した結果、ヨットの形に行きつきました。
ーー「本が傷みそうでちょっと怖いかな......」という、少しネガティブな声もあったようですが。
傷みに関しては、自分の家で数ヶ月間、試作を使って検討しました。写真だと不安になられる方もいらっしゃると思うのですが、実際には帆は本にそう深くは刺さらないので、ダメージはそれほどないと思います。ぜひ実物に触れていただきたいです。
その上で、例えば人から借りた本であったり、図書館の本などについては丁寧に扱うべきものだと考えているので、少しでも傷めてしまう可能性のあることはしてはいけないと思います。ブックヨットは、あくまでご自身の所有物で、納得した方のみがお使いいただければと思います」
ーー最近は飾るための本コーナーもあるようですが、本をインテリアにという考えについてどう思われますか?
「最近は電子書籍もありますので、紙の本をインテリアとして扱うということは、僕自身はポジティブに考えています。装丁デザイナーの方が日々工夫を凝らして考えたものになるので、ひとつのオブジェのように扱う方がいるのは自然なことだと思います。
一方で「貴重な資料として丁寧に保存すべき」という考えももちろん大切なことです。作り手によってさまざまな考え方で作られているものを「本」という一言で括ってしまわないで、それぞれに最適な使い方を各人が考えることが大切かなと思います。
ーー「カフェのテーブルにこれが置いてあって、みんなコーヒー飲むときに立てかけるの、想像してうきうきした気分になった」というポジティブなコメントもありました。
テーブルの上に植物があると、ちょっと華やかな雰囲気になりますよね。「読みかけの本」も、人の気配を感じるものなので、立てておかれることで空間に温かみを感じる部分もあると思います。シーンを想像してウキウキしていただけて嬉しいです。ありがとうございます。
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■Twitter:あおき量産(@aoki_TENT) https://twitter.com/aoki_TENT