Twitter上で公開された「デジタルな砂時計」がスゴすぎると評判になっています。デジタルな砂時計って……?
落下する砂で残り時間をデジタル表示するという仕掛けに、一目見れば誰もが納得。まさに「デジタルな砂時計」としか言いようのないサンドアートです。制作者はBBコリー✂︎(@BitBlt_Korry)さん。
デジタル数字のカウントダウンを砂時計で表現したこの作品には「ついに砂時計もデジタルの時代へ」「ぜひ特許を取ってほしい」「広告にも応用できそうな発想」などと絶賛のコメントが殺到。16万を超える「いいね」がつきました。
カウントダウンは進み、ついに残り00秒に。しかし、びっくりするのはここからです。ひっくり返すとふたたび30秒からスタート。しかも数字は上下反転していません。いったいなぜ!? そして、どのような発想でこのサンドアートを制作したのでしょうか。制作者のBBコリー✂︎さんにお話を伺いました。
ーーいったいどのようなきっかけで発想に至ったのでしょうか。
「元々立体アートを手がける活動を行っており、近年は特に「人に寄り添う発明」と称して、デジタル・アナログの融合的な作品を作っておりました。本作は「粉体をどうにかしてデジタル表現したいな」というところから色々アイデア出しを行っていたのですが、その最中に田中空先生著の『タテの国』という作品を読み、様々なヒントを得て今作に至りました。」
ーーどのような仕組みで動いているんですか?
「通常の砂時計と似た形式に見えますが、発想は全く異なります。砂時計は通常、砂の量=時間なのですが、本作は砂をインクに見立てて、デジタル数字を表現する装置としました。したがって、数字のカウントと砂の落下量には相違が生じます。」
「砂には砂鉄を採用し、裏面から数字の形をしたシート磁石を押し引きする事で、任意の表示を可能にしています。デジタル数字が点対象図形であることを活かし、上下反転させた時でもちゃんと表示されるよう、プログラムを自作しています。」
ーー工夫したポイントは?
「砂をインクとして見立てる機構上、表示面を滑らせながら落とす必要がありました。そのため、通常の砂時計では有り得ない「斜め置き」のスタイルにすることで、綺麗な表示ができるようにしました。」
BBコリー✂︎さんはTwitter上でさまざまな装置を作っている注目のクリエイター。11月5日に浜松科学館で行われるHamamatsu Micro Maker Faire 2022にも出展が決定したそうです。BBコリー✂︎さんの発明に、これからも目が離せません。