遺棄の様子を近所の方が目撃
ーー暗闇の中でのコタロウくん救助の緊迫した様子、YouTubeで拝見しました。
「この日、本業が休みの時に合鴨農法を手伝ってくれている相棒のトチオと、カモのエサやりに行ったところ、動物の鳴き声に気づきました。カモを襲いにきた害獣かと思い、鼻息荒く探しに向かったところ、カモのいる場所には異常はなく、鳴き声をたどって川の中をライトで照らすと犬のような姿が見えたため、救出するに至りました」
ーー動画でのお話によると、この日近所の方が、犬2匹を車から下ろす女性を目撃していたそうですね。
「私たちがコタロウを保護する2時間ほど前に目撃情報があったそうです。その1時間後に警察に通報があり、2匹のうち1匹を警察が保護したとのことでした。どうやら逃げたもう1匹がコタで、逃げた際に川に落ち、落ちたところを私たちが発見、保護したといった流れです」
保護した柴犬は、寂しがり屋のかまってちゃん
ーー保護時に、「噛まれないかな…」と心配していらっしゃいましたが、コタロウくんは最初からおとなしくていい子でしたね。
「保護当初はほんとに吠えないおとなしい子で、声帯を除去されてるんじゃ…と疑うほどでした。また、おすわりやお手などのしつけも全くされていませんでした。最近はおすわりをなんとか習得して、今はお手の練習中です」
ーー保護期間中からすでに、ご家族からかなり溺愛されていたようですね。
「僕が生まれる前からうちの家族は犬好きで、今までに7頭ほど飼っていたそうです。4年程前に最後に飼っていたミニチュアダックスが亡くなり、これが最後の犬だね…なんて話をしていました。
僕がコタロウを拾ったと実家に電話すると、すぐにリードと首輪を買い、届け出をした警察に持ってきた時には、僕もびっくりしました。保護する気満々やん!って(笑)。届け出から2週間経ち、警察に行って所有権の変更手続きを済ませたことを家族に報告したところ、家族みんなも喜んでくれました」