「アクセルとブレーキの踏み間違い経験」…高齢者よりも「若い世代」に多い結果に ドライバー1200人調査

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昨今ではアクセルとブレーキの踏み間違いによる事故が増えていますが、実態はどのようなものなのでしょうか。18歳以上の普通免許保有の全国の男女1200人(ペーパードライバー、デイリードライバー、新人ドライバー各400人)に調査をしたところ、高齢者に多いと思われがちな「アクセルとブレーキの踏み間違いの経験」については、高齢者よりも「18〜29歳」「30~39歳」の年代に多いことがわかったそうです。

本田技研工業が「クルマと移動に関する調査」と題して、2022年8月に実施した調査です。

まず、交通事故には至らないものの、ドキッとする危ないことが起こった「クルマを運転中のヒヤリハット経験」については、80.4%の人がヒヤリハットを経験していることが判明。これを運転キャリア別にみると、「ペーパードライバー」(87.8%)、「デイリードライバー」(87.8%)、「新人ドライバー」(65.8%)という結果になり、「ヒヤリハット経験」はクルマの運転をする人なら誰にでも起こり得ることがうかがえたそうです。

また、「経験したヒヤリハットの内容」については、「追突しそうになった」(55.5%)、「前のクルマが進んだことに気が付かず後ろに迷惑をかけた」(31.3%)、「駐車時の後方確認が不足」(29.1%)などが上位に挙げられました。

運転キャリア別では、3種類のドライバーいずれも「追突しそうになった」が最多なものの、1年以内に免許を取得した「新人ドライバー」は、発進時や駐車時、交差点やカーブでの踏み間違いを合算した「アクセルとブレーキの踏み間違い(計)」が39.2%と2番目に多くなっていたといいます。また「コロナ禍以降運転頻度が増えた」と答えた人も、34.9%が発進時や駐車時などに「アクセルとブレーキの踏み間違い(計)」を経験していたそうです。

続いて、シーンやシチュエーションを限定せず、「アクセルとブレーキの踏み間違い経験」の有無を聞いたところ、28.5%の人が踏み間違いを経験していました。これを年代別でみると、「60歳以上」では16.9%だったのに対して、「18〜29歳」が36.1%、「30~39歳」が34.6%が回答しており、若い世代の方が多くなっていたそうです。

運転キャリア別では、「デイリードライバー」は17.5%と少なくなるものの、「ペーパードライバー」では31.5%、1年以内に免許を取得した「新人ドライバー」では36.5%という結果に。さらに、「運転に自信がある」と答えた人でも25.9%が、「ほぼ毎日運転する人」で28.5%、「週4〜5回運転する人」でも32.6%と、運転への自信や頻度に関係なくドライバー全体の約3割が踏み間違いを経験しているといいます。

また、「アクセルとブレーキを踏み間違えたシチュエーション」を聞いたところ、「駐車場で細かく出し入れをしていた時」(31.9%)、「渋滞時にアクセルとブレーキの位置の思い込みをしていた時」(21.3%)、「単調な道での運転でぼーっとしていた時」(20.8%)などが上位に並びました。

運転キャリア別にみると、「新人ドライバー」は「駐車場での出し入れ時」(28.1%)だけでなく、「渋滞時にアクセルとブレーキの位置の思い込みをしていた時」(29.5%)に踏み間違いをすることが多くなっていたそうです。

また、「ペーパードライバー」と「デイリードライバー」を比べると、「単調な道」(ペーパードライバー18.3%、デイリードライバー20.0%)、「睡眠不足」(ペーパードライバー10.3%、デイリードライバー15.7%)、「長距離運転」(ペーパードライバー10.3%、デイリードライバー14.3%)のシーンではデイリードライバーの方が踏み間違いをする割合が高くなっていたといいます。

次に、「クルマの運転で気をつけていること」を聞いたところ、「周囲の状況をよく確認する」(74.7%)、「スピードを出しすぎない」(65.3%)、「ゆとりを持った運転をする」(64.0%)、「充分な車間距離」(60.1%)、「急ブレーキ・急発進をしない」(55.3%)などが上位に挙げられました。

また、「運転中に周囲のクルマの動きに怖い思いをした経験」については、79.2%の人が「怖い思いをしたことがある」と回答。運転キャリア別にみると、「ペーパードライバー」では82.3%とさらに多くの人が怖い思いを経験していますが、「デイリードライバー」でも79.8%の人が怖い経験をしており、「運転中に怖い思いをした内容」を聞いたところ、「必要以上に車間距離を詰めてくる」(67.1%)、「無理な追い越し」(53.8%)などのあおり運転行為が上位となっていました。

「運転に自信がない」と答えた763人に「自信が持てない理由」を聞いたところ、「事故を起こすことが不安」(62.0%)、「運転に対する恐怖心」(48.9%)、「駐車に不安」(32.8%)、「あおり運転が怖いから」(25.2%)、「周りの運転が荒く、恐怖を抱くから」(18.9%)といった回答が上位に並びました。

また、ヒヤリハットを経験した965人に、「ヒヤリハットの時にクルマの安全運転支援システムに助けられた経験」を聞いたところ、40.3%の人が「助けられた経験がある」と回答しました。

さらに、具体的な「安全運転支援システム」については、「衝突を予測してブレーキをかける機能」(23.1%)が最多に。次いで、「先行車の発進をお知らせする機能」(13.1%)、「障害物の有無にかかわらず、踏み間違えによるアクセルペダルの操作ミスを検知し、意図しない急な加速をしないようにする機能」(9.7%)、「車線からはみ出しそうなとき、車線内に戻す支援をする機能」(9.4%)などが挙げられたそうです。

最後に、「クルマの購入時に重視するポイント」を聞いたところ、「運転のしやすさ」(62.8%)、「安全運転支援システム」(61.2%)、「価格」(60.8%)、「燃費」(60.3%)の順となり、価格よりも安全運転支援システムの方が重視されていることが判明。

また、「安心して運転できるクルマの安全運転支援システム」については、「衝突を予測してブレーキをかける機能」(65.3%)、「障害物の有無にかかわらず、踏み間違えによるアクセルペダルの操作ミスを検知し、意図しない急な加速をしないようにする機能」(45.7%)を選ぶドライバーが多くなっていたといいます。

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