住宅購入時に「予算をオーバーした」4割弱…「予算をしっかり決めていなかった」「見通しが甘かった」など

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住宅を購入する際に、予算内に収まるかどうかについて悩む人も多いのではないでしょうか。東京都に住む30〜40代の既婚男女1000人に調査をしたところ、4割近い人が住宅購入時に「予算をオーバーした」と回答しました。また、予算内におさめるためにした工夫は「本当に必要な条件だけに絞った」などの声が寄せられました。他方で、予算をオーバーした要因については、「元々の予算をしっかり決めていなかった」「当初の見通しが甘かった」「思ったよりお金をかけてしまった」などが挙げられたそうです。

株式会社groove agent(以下ゼロリノベ)が2022年9月に「住宅購入時の予算管理に関するアンケート」と題して実施した調査です。

まず、「1年以内に購入した住宅の種別」を聞いたところ、「新築戸建て」(40%)が最多だったほか、「中古マンション」(27%)、「新築マンション」(23%)、「中古戸建て」(10%)と続きました。なお、マンションにおいては、2021年の調査では中古(23.6%)よりも新築(24.1%)が買われていたのに対して、2022年の調査では中古が新築を上回りました。

これについて同社は「地価・物価の上昇などさまざまな社会情勢や、住宅リノベーションの普及により、中古を選択する人が増えたことが考えられるのではないでしょうか」と説明しています。

次に、住宅購入予算の算出方法を聞いたところ、最も多かったのは「自分(または配偶者)が情報収集して決めた」(42%)でした。以下、「ハウスメーカーや不動産仲介業者など、業者の提案をもとに決めた」(23%)、「自分(または配偶者)の親や知人からのアドバイスをもとに決めた」(20%)、「自分たちでファイナンシャルプランナーに相談した」(12%)といった回答が上位に並びました。

続いて、住宅購入時に「予算内におさまりましたか」と聞いたところ、62%の人が「予算内におさまった」、38%の人が「予算をオーバーした」と回答。それぞれの回答について、回答者からは以下のようなコメントが寄せられました。

【予算内におさめるためにした工夫】
▽とにかく本当に必要な条件だけに絞った(新築戸建て)
▽予算をぎりぎりに設定しないこと。お金をかける部分と省略しても気にならない部分をわけること(新築戸建て)
▽ハウスメーカ―の選定をしっかりした(新築戸建て)
▽欲張らず身の丈に合った物件を探す(中古戸建て)
▽高価な嗜好品を省いた(中古戸建て)
▽徹底的にコストを考え妥協した(中古戸建て)
▽家選びの譲れない条件を設定し、それ以外の条件のことには目をつぶった(新築マンション)
▽立地、広さ、間取り、階数、室内の豪華さなど、プライオリティーの低いものから、条件変更を行う(新築マンション)
▽はじめに予算の上限をしっかり話し合って決めておいた(新築マンション)
▽予算内で物件をさがす。仲介会社の担当者と信頼関係を結ぶ(中古マンション)
▽築年数や駅までの距離などの条件を緩める(中古マンション)
▽借入可能額と金利、月額返済可能額の確認と購入後の貯蓄をよく検討した(中古マンション)

【予算をオーバーした要因】
▽想定よりも高級なハウスメーカーに決めたことと、認定低炭素住宅の取得のために太陽光の設備が必要となったため(新築戸建て)
▽地盤強化という本当に必要だったかわからない追加費用がかかった(新築戸建て)
▽元々の予算をしっかり決めていなかった(新築戸建て)
▽家具家電の取り付け代がかかった(中古戸建て)
▽予想以上に住宅購入に必要な書類を作成する費用がかかった(中古戸建て)
▽よいのを見るとそちらが欲しくなって、ついつい予算オーバーした(中古戸建て)
▽当初の見通しが甘かった(新築マンション)
▽床暖房などのオプションがかさんだ(新築マンション)
▽メーカー側が、最初の見積もり時より実際の値段を高く設定してきた(新築マンション)
▽知識不足だった(中古マンション)
▽思ったよりお金をかけてしまった(中古マンション)
▽もともとの予算設定が低かった(中古マンション)

最後に、「購入した住宅の満足度」を聞いたところ、80%の人が「満足している」、20%の人が「不満がある」と回答。それぞれの理由については、回答者からは以下のようなコメントが寄せられたそうです。

【満足の理由】
▽想像した通りの住宅になった(新築戸建て)
▽予算に見合ったものが出来たから(新築戸建て)
▽予算はオーバーしたものの耐震性も心配なくなり、保障もあるので(新築戸建て)
▽よい間取りの物件が買えた(中古戸建て)
▽中古にしては綺麗だったため(中古戸建て)
▽贅沢をしなければ今の暮らしを維持することが出来たから(中古戸建て)
▽設備が充実している。暮らしやすい(新築マンション)
▽希望通りの物件で住み心地も良い(新築マンション)
▽駅近なのに静かな環境で、日当たりもよいから(新築マンション)
▽職場との距離、マンション自体のクオリティ、住環境など条件がとても良いので(中古マンション)
▽予算相応で身分相応な物件だと感じるから(中古マンション)
▽フルリノベーションしたから(中古マンション)

【不満の理由】
▽価格の割には狭い(新築戸建て)
▽雑草が生えやすく困っている(新築戸建て)
▽欠陥住宅の疑いがある(新築戸建て)
▽ボロい(中古戸建て)
▽まだ前のオーナーが住んでいる時に内覧したので隅々まで見れなかった(中古戸建て)
▽中古なのに高い(中古戸建て)
▽隣にビルが建ち、見晴らしが悪くなった(新築マンション)
▽値段が高すぎること(新築マンション)
▽狭かった(新築マンション)
▽中古なので少し傷んでいる箇所がある(中古マンション)
▽管理会社の対応が悪い(中古マンション)
▽実際の生活と想像の違い(中古マンション)

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調査を実施した同社は「支払いがギリギリの返済計画や予算オーバーは、のちのち起こるかもしれない家族構成の変化や事故や病気、怪我などの『想定外』に対応することができなくなってしまうかもしれません」と述べています。

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【出典】
▽ゼロリノベ調べ
https://www.zerorenovation.com/

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