スマートフォン(以下、スマホ)やパソコンのサイバーセキュリティ対策は、さまざまな被害に遭わないために重要なことですが、実態はどのようなものなのでしょうか。全国の20〜60代の男女1000人に調査をしたところ、「サイバーセキュリティ」という言葉の認知度は5割弱でした。また、20人に1人が「メールやSMSでの脅迫・詐欺」「クレジットカードの不正利用」などの被害に遭っていることがわかったそうです。
三井住友海上火災保険株式会社が、2022年6月に「スマートフォン、パソコンのサイバーセキュリティ等に関する調査」と題して実施した調査です。
まず、プライベートで使用する「スマホ、パソコンの使用用途」を聞いたところ、「Webサイトの閲覧」(89.7%)、「メール」(85.7%)、「LINE等のメッセージアプリ」(80.5%)、「オンラインショッピング/ショッピングアプリ」(76.7%)などが上位に挙げられました。
年代別では、「LINE等のメッセージアプリ」はどの年代でも7割超。「SNS」(64.5%)は、20代が9割を超えていた一方で、60代では4割弱となっており、世代間で差がみられたそうです。
次に、「サイバーセキュリティの認知度」を聞いたところ、46.7%の人が「知っている」と回答。年代別でみると、特に「20代」(32.7%)と「30代」(36.6%)で低い傾向がうかがえたそうです。
また、「具体的なトラブル内容の認知度」については、「メールやWeb閲覧によるウイルス感染」(54.8%)、「ネット上のサービスへの不正ログイン」「スマホ決済やクレジットカード情報の不正利用」(いずれも53.8%)といった回答が上位に並びました。
続いて、「プライベート使用のスマホ、パソコンでの実際に経験したことがある被害の事例」を聞いたところ、「メールやSMS等を使った脅迫・詐欺の金銭要求」(6.3%)、「クレジットカード情報の不正利用」「偽警告によるインターネット詐欺」(いずれも5.7%)、「ネット上の誹謗・中傷・デマ」(4.9%)が上位に挙げられたほか、「フィッシングによる個人情報等の搾取」の被害を経験した人も3.6%いることがわかりました。
他方で、「業務使用(勤務する会社も含む)のスマホ、パソコンでの被害」では、「インターネット上のサービスへの不正ログイン」(6.6%)、「不注意による情報漏洩等の被害」(4.6%)、「ランサムウェアによる被害」(4.5%)などが上位に挙げられたそうです。
最後に、「プライベート使用のスマホ、パソコンのサイバーセキュリティ対策の実施状況」については、「セキュリティソフト/システムの導入」(35.9%)、「ソフトウェアの定期的な更新」(32.5%)など、7割の人が対策を行なっていました。
これを年代別でみると、「60代」が81.9%だったのに対して、「20代」では58.5%と世代間で大きな差がみてとれたといいます。
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【出典】
▽三井住友海上火災保険株式会社