新型コロナウイルス感染症での第7波では過去最多の感染者数を記録すると予測されていますが、働く社会人のみなさんはコロナ感染や第7波についてどのように捉えているのでしょうか。全国の社会人835人に聞いたところ、過去にコロナ感染の経験がある人の約3割が「感染を職場へ申告しなかった」と回答したそうです。また、過去に感染経験も感染を疑う症状もなかった人のうち、今後コロナに感染しても「職場へ申告しない」と回答した人は5.6%だったといいます。
キャリアや就職・転職全般に関する各種調査などを行う『Job総研』を運営する株式会社ライボが2022年7月に「2022年 コロナ感染に関する意識調査」と題して、20人~1000人以上規模の会社に所属し、1年以内~10年以上勤務している20~50代の男女を対象に行なった調査です。
はじめに、「コロナ感染対策の意識度」について聞いたところ、「すごく意識している」(29.6%)、「意識している」(33.8%)、「やや意識している」(28.3%)を合算すると、91.7%の人が「意識している派」の回答をしました。これを男女別で見ると、「意識している派」の回答をした割合は、男性では89.8%、女性では94.2%となりました。また、年代別で見ると、年代が上がるのと比例して「気にしている派」の回答が高くなり、50代では実に100%に達したといいます。
さらに、「コロナ第7波の動向関心度」については、「気にしている」(49.6%)、「どちらかといえば気にしている」(33.9%)を合算すると、83.5%が「気にしている派」という結果に。一方、「気にしていない派」(16.5%)の回答をした人に、その理由を聞いたところ、コロナ生活に慣れて危機感がないから」(34.8%)、「コロナ禍でも生活に影響がないから」(21.7%)、「厳重に警戒しても感染例があるから」(11.6%)といった回答が上位に並びました。
次に、「過去コロナに感染した経験がある」と回答した208人のうち、31.9%の人が「感染を職場へ申告しなかった」と回答。なお、「コロナ感染の経験がない」を回答した708人中、「コロナ感染の『疑いがある症状』を起こした」と回答したのは22.3%でした。
また、「過去に感染経験も疑う症状もない」と回答した550人に「今後、コロナに感染した場合に職場へ申告しますか」と聞いたところ、「申告しない」は5.6%という結果に。
さらに、過去の感染で「申告しなかった」と回答した人も含めて、その理由について聞いたところ、「フルリモートワークなので申告しなくても良いという考え」(36.1%)、「申告すると手続きが面倒そうだから」(27.9%)、「休まざるを得なくなり業務に支障をきたすから」(23.0%)といった回答が上位に並びました。
続いて、「現状の働き方」については、出社とテレワークを交えた「ハイブリッド型」(42.1%)、「フル出社」(40.8%)、「フルリモート」(17.1%)と続きました。また、ハイブリッド型の出社頻度は「週1回」が12.8%で最多だったそうです。
最後に、「今後、緊急事態宣言が発令された場合の働き方」を聞いたところ、「フルリモート」(35.9%)が最も多く、現状のフルリモートから約2割増加することが判明したといいます。
なお、コロナ禍が影響した働き方やプライベートの過ごし方などについては、以下のようなコメントが寄せられたそうです。
▽マスクを外した生活をしていたけど、第7波で再びマスク着用生活になりました
▽熱中症も怖いので周りに人がいなければマスクは付けないなど工夫しています
▽夏休みに旅行したいけど万が一感染したらと思うと仕事のためにもキャンセルした
▽出社の際に使用する通勤電車の密はいつも感染への不安がある
▽これを機にフルリモートで働ける環境が標準になればいいと思う
▽世間体などを考えると夏休みも旅行等出かけづらくなってしまいます
▽フル出社を強要される職場なので、出社とリモートを併用できる会社に転職予定
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調査を行なった同社は「昨今コロナだけではなく新たなウイルス『サル痘』の国内事例が発表され動向が気になるところですが、昨今の様々な要因から、今後も働き方や生活の価値基準などが更に変化していくことが予測できます」と述べています。