泣きやまない赤ちゃん「お腹空いているんじゃないの?」絶対ダメなママへのアドバイス…「全力の『は?』が出る」「地味にイラッ」

宮前 晶子 宮前 晶子

「泣き止まない赤ちゃんをあやしてるとき、「お腹空いてるんじゃないの?」とアドバイスされて、「あ!そっか!」となるママは基本いません。授乳ミルクオムツ暑い寒い体温測って熱がないのを確認して抱っこしてからの今です。」

泣き続ける赤ちゃんを前に、途方に暮れているタイミングでの一言についてのつぶやきが大きな反響です。投稿した、赤ちゃんのねんね相談(小児スリープコンサルタント)|原田智恵|夜泣き相談(@nentorefumimama 以下原田さん)にお話を聞きました。

言葉にした人は親切心のつもりでも、言われた方は傷ついたり、ガッカリしたり、怒りが湧いたり。

「深く深ーーく頷いてしまいました…全部やっても泣いてらっしゃるんですわ」
「ウチのダンナも自分が泣き止ませられないだけなのにすぐ『お腹空いたの?お腹空いたんだね!』とか言います。物凄く腹が立つ」
「旦那の的はずれな 『おっぱいじゃない?』 に全力の『は?』が出ます」
「分かるぅ~!!!義母がいつも『お腹空いてるのかなぁ』。地味にイラッ」
とリプライが殺到。

「母親の焦りも察して、ますますヒートアップする時も…。そっと抱っこしてあげるよなんて代わってくれる人がいたら神」
「抱っこ交代がセオリー。パパママ入れ替わるだけでうまくいくこと、よくあります」
と望ましい対応を書き込む人や
「自分は、『代わるわ』と言って抱っこして廊下を20往復して寝かしつけてました」
と経験を語る人も。

なかには、巷でウワサの泣き止ませ方「反町隆史のポイズンすら効かないのか?」と嘆く人、「私は義祖母に乳出てないんじゃないの!?って言われたので、吸って確認してもらってもいいですか?っていいました」という強者もいました。

投稿した原田さんは、現在4歳の女の子を育てるお母さんです。自らの経験を振り返ってのつぶやきについて、お話を伺いました。

赤ちゃんが泣き止まない時、アドバイスはいらない、寄り添って欲しい

−−3.6万件のいいね!が付きました。

「共感の声が多かったので、それだけ同じような経験をされている保護者(特にママ)が多いのだなと感じました。私自身はすでに乳児のママを卒業していますが、自分が当時経験した嫌な思いや苦労を、これからの保護者には経験して欲しくないと思っています。それで、今、乳児の育児を頑張っている保護者、一緒に生活する人にも読んでもらいたい、何かしら伝われば、と過去の経験をツイートしました」

−−このような言葉を言われた人、泣き止まなかった時におすすめの行動などリプライも多様でした。

「子育てにまつわるつぶやきを愚痴だと受けとめるコメントがあったのが印象に残っています。 育児全体や産後の母親のありかた全てを否定する意見は、残念だなという気持ちになりました。

ツイートのリプライにも書いたのですが、『お腹が空いてるんじゃないの?』という言葉の根底に、

・お腹空いてる→母乳→俺にはできない
・おっぱいあげれば泣き止むでしょという安易な考え
・うるさいからとにかく泣き止ませろ
があるような気もします」

−−原田さんご自身、このような経験をしたんですよね。

「はい。我が家の場合、当時の私は専業主婦で、夫は寝不足がご法度の仕事をしていました。それで、夫は仕事、私は家事育児と完全に分担。『赤ちゃんの泣き声が気になるなら、寝室にこもって耳栓して寝てね』と思っていたぐらいです。

ある時、どうにも泣き止まなくて悪戦苦闘していたところに、寝室から出てきて開口一番『お腹空いてるんじゃないの?』と。その瞬間、泣き止ませられない、夫を起こしてしまったということに至らなさを感じたのですが、同時に、めんどくさそうな表情の夫に対して、“頑張ってあやしてるのに”“どうせ代わりに寝かしつけないくせに”という腹立たしさも湧いたんです」

−−リプライにも、そういうやり取りで夫に失望する毎日だった、という方もいましたね。

「夫は、悪気なく、口にしたと思うのですが、私はその時責められているように感じました。でも、私がどう感じたかを、後日夫に伝えました。赤ちゃんが泣いたときに『空腹は母親が1番最初にすること』『泣き止ませられないときの不要なアドバイスは逆に責められているように感じる』と。夫は『ふーん。そんなつもりはなかったよ』という反応でした」

−−今は、小児スリープコンサルタントとして活動していらっしゃいますが、このような悩みや相談は多いのでは?

「それが、クライアント様から今回のツイートのような雑談や愚痴を聞くことは少ないです。おそらく、寝不足で心身共に限界でご相談される方が多いので、雑談をする余裕が保護者にないせいもあるかと。でも、子育てツイートでは、こういう悩みはよく見ますね」

−−では、もし、こういう悩みを相談されたら?

「良くも悪くもアドバイスは極力しないように意識しています。対クライアント様の場合は、特に、どうしたいか?を伺ってから、アドバイスではなく提案をするように心がけていますね。それに、こういう話題が出た場合って、相談ではなく愚痴、共感を求めていることが多いと思うんです」

「育児をしていく中で辛かったものが、1に寝不足、2に育児論の押しつけだった」と話す原田さんは、保護者の育児を24時間365日見てもいないのに、一部分だけを見て口出しダメ出しする人にお伝えしたいことは、相手のことを思い善意でアドバイスをするなら、まずはしっかり現状を把握して、悩みに耳を傾けて欲しい、と言います。

『子供のために』『あなたのために』と言ってアドバイスするのは、赤ちゃんのお世話をしている人を追い詰めるだけ。「おなか空いてるんじゃない?」ではなく、別の言葉を。

原田さんはこうもツイートしています。「授乳していないとか、〜していないと決めつけずにせめて確認をして欲しいのです。『どうしたの?』と」

■赤ちゃんのねんね相談(小児スリープコンサルタント)|原田智恵|夜泣き相談 さん Twitter @nentorefumimama

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