『子どもと出かけるハードルを下げてくれた最初の出来事』というタイトルでTwitterに公開された子育て漫画が、２０万いいねを超える反響を呼んでいます。
漫画を手掛けたのは、今年の２月末で３歳になる男の子「Jr（ジュニア）くん」を育てるるしこさん（@39baby_com）。漫画はJrくんがまだ生後半年くらいの頃のエピソードです。
赤ちゃんを抱えるママさんは大変です。子どものお世話にかかりっきりになり、出かけても子どもに危険がないか、子どもが泣き叫んだりして周囲に迷惑をかけないかなどと気になって、気持ちが休まりません。
この時のるしこさんもそのような状況。子育てに追われ、自分が朝ごはんを食べることさえ忘れていました。そこで、買い物の際、Jrくんが眠っているすきにファミレスに入ることに。
最初はJrくんを抱えながら、テーブルでポテトなどを軽くつまんで店を出ようと考えていたるしこさん。しかし、お店の方にお座敷に通してもらえ、Jrくんもスヤスヤと眠っていたため、予想外にも定食をがっつり食べることができました。さらに、お店のスタッフから「ドリンクをお持ちしましょうか？」と声をかけてもらいました。
ずっと気を張り詰めていたため、思わぬところで人と会話でき、ゆっくりとご飯を食べ、親切にしてもらえたことに感動したるしこさんは、「普通に泣いてしまった」といいます。
誰もが忙しい現代社会。他人同士が思いやり助け合う場面など、なかなか見ることはできないかもしれません。そんななか、このお店のスタッフさんの気遣いや対応…。筆者も心が洗われる心地がしました。
リプ欄でも、感動したという方や、同様の経験をしたという方の声が続出。
「店員さん素晴らしい」
「お心遣いが嬉しいね...！」
「お客さんをちゃんと見て接客してくださるの素敵ですね」
「あぁ〜、優しい世界。人の親切心に心が温まる」
「なんかもらい泣きしちゃいました」
「ひとつひとつは細かいことでも、積み重なって疲れるのが育児なんだろうなって感じます。もっともっと子供連れでも外出しやすい、育児がしやすい世の中になるといいですね」
「同じ経験した人はわかってる。『同志よ、手を貸そうか』と言いたくなる」
「ベビーカートだと泣いちゃう赤ちゃんを両手で抱えてるお母さんやお父さんがレジ来たら袋入れましょうか？と許可貰って袋詰めしてます」
「スーパーで買い物して子供と荷物を車に乗せてカート返しに行こうとしたら、通りすがりの方が後ろで待っていてくれてカート持っていくよ。いつもお疲れ様と言ってくれて普通に泣いた」
るしこさんに当時の状況や子育てについて、詳しくおうかがいしました。
――店員さんの対応に感動しました。当時を振り返って、ほかにも困ったことなどはありましたか？
るしこさん：泣いたら迷惑になるのでは、危険な目に遭った時に赤ちゃんをどう守るか、など外出時は常に緊張して過ごしていたので、笑いかけてくれたりするだけで十分ありがたかったです。周囲に何かしてほしいと望むことは特にありませんでした。
――今回のご経験は『子供と出掛けるハードルが下がった』エピソードとしてご紹介されていますが、具体的にはこの出来事以来、どのような変化がありましたか？
るしこさん：この日以来、少しずつ赤ちゃんと二人きりでもファストフード店やフードコートであれば休憩できるようになりました。でもやはりレストランは敷居が高かったです。夫がいれば赤ちゃんが泣いてしまっても交代で食べられるのですが、私ひとりだと退店するしかないので…。
――今はJrくんもかなり成長されていますね。当時と比べて変わったと感じたり、楽になった部分はありますか？
るしこさん：言葉が通じる、乗り物やお店で座って待っていられる、固形物を食べられる、という点で全然違うなあと感じます。特に外出時・外食時はとても楽になりました。気に入らないと床に寝そべったりカードを出した一瞬で消えたりという別の苦労はあります（笑）。
――子育ての苦労は絶えませんね。本当にお疲れさまです。そのような経験も踏まえて、赤ちゃんを抱える親御さんに対してやってあげたことはありますか？
るしこさん：自分の子どももまだ小さいのでなかなか視野が広く持てないのですが、落とし物を拾ったりしたことはあります。また、先日小児科の待合で暴れる上の子とぐずりそうな赤ちゃんを抱えているお母さんがいたので、離れたところから赤ちゃんを“いないいないばあ”でこっそり笑わせたこともありました。
時世柄もあり、「関わらないで！」と思う親御さんもいるとは思いますが、「誰か助けて…」と思っている親御さんもいると思うので、こっそり力になれたら…と思っています。こっそりやっても親御さんは気づかれるのですけど…（笑）。
◇ ◇
ご自身も子育ての真っただ中であり、他の親御さんたちも応援されているるしこさんは、育児や家族にまつわるエッセイ漫画を作成しています。育児漫画はスマホ用漫画サイト「よもんが」で公開しているほか、「イオンシネマコミック」ではこれまでTwitterに投稿してきた漫画のまとめ読みもできます。
■るしこさんのTwitterはこちら→https://twitter.com/39baby_com
■「よもんが」でるしこさんの漫画を読む→http://yomonga.com/title/1678
■「イオンシネマコミック」でるしこさんの漫画を読む→https://www.aeoncinema.com/comic/contents/00078_rushiko/
