昔に比べて今の若者は「出世欲がない」「出世に興味がない」とよく言われますが、実際のところどうなのでしょうか。全国の20~29歳の男女2327人に聞いたところ、8割近くが「将来役職者になりたくない」と回答していました。また出世したくない理由としては「責任のある仕事をしたくない」「プライベートを大事にしたい」といった項目があげられていたそうです。
東晶貿易株式会社が運営する転職メディア「転職サイト比較」が2022年6月に、男性1127人・女性1200人を対象に調査を行ないました。
現在会社内で役職についているかを尋ねたところ、役職についている人は14.7%、役職についていない人は85.3%という結果になりました。
次に、将来役職者になりたいと考えているか質問したところ、22.4%の人がなりたいと回答した一方で、77.6%の人は役職者になりたくないと答えたそうです。
出世したいと回答した人に出世したい理由について尋ねたところ、大多数の人が「給料を上げたいから」と答えました。その他の理由として、「キャリアを積みたいから」「社会的地位を上げたいから」「責任のある仕事をしたいから」「将来起業したいから」といったことをあげています。
また、どの程度まで出世したいか尋ねたところ、「部長クラス」が28%と最も多く、以下、「主任クラス」(20.8%)、「課長クラス」(20.8%)、「役員クラス」(16.9%)、「代表クラス」(13.4%)と続きました。
一方で、出世したくないと回答した人に対して、出世したくないと思う理由について聞いたところ、第1位は「責任のある仕事をしたくない」だったそうです。続いて、「プライベートを大事にしたい」と答えました。その他に、「目立ちたくない」「会社内の地位に興味がない」といった理由もあったそうです。
調査を行った同社は、「出世したいと思わない理由の大半が ワークライフバランスを重視したものです。近年の給与の低下、出世したい20代の『給与UPを狙いたい』という回答項目から、現代の仕事で得られる報酬と付随する責任が釣り合っていない現状があると推測できます」と述べています。