昭和レトロ?スチームパンク? 古びた商店街の「アーケード」部分をフィーチャーした写真が「文化遺産だ」と話題に

中将 タカノリ 中将 タカノリ

古びた商店街のアーケードをおさめた写真たちがSNS上で大きな注目を集めている。

「京阪トップ商店街のアーケード部分が劇的に渋い」

と件の写真たちを紹介したのは写真家の小林哲朗さん(@kobateck)。

京阪トップ商店街と言えば大阪府寝屋川市の萱嶋駅から徒歩5分ほどに立地する昔ながらの小さな商店街。ほとんどの店舗が閉店してシャッター街になってしまっており、昭和に置き去りにされたようなその侘しいたたずまいは以前からウェブ上でたびたび紹介されてきたが、そのアーケードに着目して本格的に写真撮影したのは小林さんが初めてだと思われる。

まるで映画やアニメの風景のよう…独特の世界観を放つ小林さんの写真たちに、SNSユーザー達からは

「こんな古い感じのアーケードとか建物って地元だと『古いだけ』『ボロいだけ』って見過ごしがち
でも十分に文化遺産なんですよ 
今とは作り方も考え方も違う 
まったく同じに作ろうとすると部品がなかったりする」
「行ったことないなぁ。
古い町並みで震災があったから仕方ないのだけれども、再開発の方向性が変な感じもする。関西は。
特に西成。」
「サイバーパンクみがある」
「千林商店街も昔こんなんでしたね。
今はどうなんだろう?」

など数々の感嘆の声が寄せられている。

小林さんにお話をうかがってみた。

ーー今回、京阪トップ商店街を訪れたきっかけをお聞かせください

小林:もともと街歩きをして写真を撮るのが好きで、私の地元尼崎をはじめ昔ながらの商店街を撮影していました。古い商店街は経営不振や火災などで減っていく一方なので、なるべく早めに記録しおきたいという思いがあります。京阪神の古い商店街を検索すると京阪トップ商店街の画像が出てきて、昭和の世界そのままのような画像に衝撃を受け早速撮影に出かけました。

ーー実際に商店街をご覧になったご感想や、アーケードに感じた魅力についてお聞かせください。

小林:商店街入り口から入ると万国旗が飾られており目をひきました。さらに進むとずっと上を見ていたくなるような、トタン屋根の味わいあるアーケードが続きます。天井付近にある剥き出しの電線などがとても良いです。

ーーこれまでにもアーケードに着目して撮影されたことはあったのでしょうか?

小林:行けるところから撮影して回っています。新しく作られることがない空間なので非常に貴重だと思います。

ーーこれまでの反響へのご感想をお聞かせください。

小林:ここまでの形でレトロ空間が残っているのは奇跡的で、ご覧いただいた皆さんも驚かれたのではないかと思います。見たい方はお早めに。そして是非何か買い物をしてください。

◇ ◇

全国で急速に失われつつある昔ながらの商店街の風景。ご興味のある方はぜひ早めに訪れていただきたい。

なお現在、全国のローソンの店舗では今回の話題を提供してくれた小林さんの写真が購入可能。店内に設置されたマルチコピー機から「LAWSON PRINT」のページへ進み検索すればその場でお好みの写真が印刷できるので、ファンの方は要チェックだ。

小林哲朗さんプロフィール

写真家。1978年12月19日生まれ。兵庫県出身。
​主な被写体は工場、巨大建造物、地下空間など。その他ポートレートも手掛けるなど、ジャンルを問わず撮影をしている。​また、ドローンによる空撮にも力を入れている。
これまでに写真集を4冊、工場撮影ガイド本を1冊出版。撮影の他、カメラ雑誌への執筆、各地で行われる撮影イベントの講師や、工場写真についての講演会なども行っている。
現在、尼崎城主催の街歩きイベント「撮りモノ帖」を月1回開催中。

Twitterアカウント:https://twitter.com/kobateck
LAWSON PRINT:https://lawson-print.com/products/categories/kobateck
イベント「撮りモノ帖」紹介ページ:https://amagasaki-castle.jp/event/

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