「伊藤若冲の群鶏図風な集合写真」に驚き 合成なの?リアルなの?「ポージングが素晴らしい」と話題

椎名 碧 椎名 碧

「伊藤若冲の群鶏図風な集合写真」と、投稿したのはダイオウイカ(@daiouika0316)さん。合成?リアル写真?見分けがつかないと話題になっています。

綺麗に整列した鶏たちの模型かと思いきや、実は本物の鶏たちなのです。

ここまで多種多様な種類の鶏たちを同時に見ることは稀な私たちの日常の中で、こんなシーンに出会うことはなかなかないでしょう。

「ジグソーパズルにしたら海外でバカ売れしそう!」
「ポージングが素晴らしい!」
「絢爛豪華」
リプ欄には、絶賛の声が寄せられています。

本当に、伊藤若冲の群鶏図のようで色彩も美しく、構図も素晴らしいですね。どの鶏も意識してポージングしているのかと思うほどです。

投稿したダイオウイカさんにお話を聞きました。

ーーこちらの写真はどのような状況で撮られたのでしょうか?

ダイオウイカさん「毎日撮影してますからその一環で、撮影スペースと言うか…日向ぼっこする場所を作ってあげてるので、そこに集まったところを撮影しています。鶏だけの写真は季節感もなく味気ないので、庭や畑にはえている季節の花や木の枝などを切ってきて飾ってます。木の葉や花はその後、鶏やヤギが食べてます」

ーー伊藤若冲の群鶏図風な集合写真とのことですが、意識されて撮られたのでしょうか?

イオウイカさん「花のプランターを置く三段のフラワースタンドを日向ぼっこできるスペースに置いているので、ひな段に集まったお雛さまの様な配置で撮りたかったのですが、今回は撮影結果が若冲な感じがしたのでそのタイトルにしました」

 伊藤若冲とは江戸時代の有名な画家です。確かにニュアンスとしてはかなり近いものを感じます。構図が激似で驚きますね。

ーーこちらの写真を撮るにあたり、こだわりはあったのでしょうか?

ダイオウイカさん「3段バランスよく鶏がいてくれればいいなぐらいですね。メインとなる鶏がいいポーズして、他がそっぽ向いてたら『〇〇鶏とガヤたち』のタイトルだったと思います。鶏の撮影で難しいのは、エサを撒くとそれをつつくために下を向いてしまうし、鶏を連れてきて並べたとしても鶏にも派閥やグループがあるので逃げたり喧嘩をするので落ち着いて止まっていないから、日向ぼっこや休憩に自然と集まってきてくれるのを待つだけなのです。鶏の種類を選んで並べられないのが難点ですね。あと猫のようにおもちゃやエサで顔の位置や動きを誘導するのができないところですかね」

ーープロフィールに鶏好きのとりバカというふうに書かれるほど鶏が好きということですが…。

ダイオウイカさん「プロフィールは…保護した鶏を飼っていますとか、絶滅危惧の恐れのある日本鶏の保存の為に…など書きようは、いっぱいありますが、300羽以上いて卵も売っていませんし、生体も鶏も売ってませんので、飼育費は貯金を食いつぶして維持しています。

養鶏とも違う鶏屋敷って感じなので、鶏バカと言う方がしっくりくるし、いろんな鶏を知って学んでいただければいいので、私個人のプロフのことなどどうでもいいかなと思いまして、シンプルな説明だけにしています。

鶏を撮ることにハマったというよりも、趣味が写真撮影だったのですが、鶏以外にヤギやエミュなども飼育しているので世話が忙しく、昔のように神社や観光地などへ撮影に出かける時間がないので、鶏を撮れば被写体に困らないって感じなので撮ってますね。それにとても魅力的ですしね」

ーー鶏たちの可愛いさを感じるのは、どのような瞬間でしょうか?

ダイオウイカさん「写真、動画を含め撮りたいような場面は、鶏の本来の性質がわかるようなところですかね。メスを守るような立ち位置や警戒してにらみをきかせてるような顔つきや、オスは餌をまずメスや子どもの前にくわえて落としてあげるような優しさなど。

可愛い、綺麗だけでなく、鶏ってそうなんだーって知ってもらえるような写真を撮りたいのですが、なかなか撮影できてません。

愛くるしい瞬間は、甘えて膝に乗って休もうとしたり、エサを頂戴って足をつついてくるところとかいろいろありますが、写真や動画にしてもわかりづらいと思うので撮ってませんね」

ダイオウイカさんは鶏について語ります。「今の子どもや一般の人たちに鶏を描いてと言えば白色レグホンの白い羽で赤いトサカの鶏を描くのがほとんどだと思います。鶏を見ずに育った世代は先入観で鶏とはそういうものだと思いがちなので、いろんな鶏の種類を紹介しながら投稿したりしています。楽しみながら学んでいただけばと思っています」

さらに「できれば…、若冲風な鶏の写真を見て、美しいと感じたり、すごい綺麗ってだけでなく、以前テレビで『トリニクって何の肉?』みたいなテーマもやっていましたし、魚のことを知らずに刺身が海にあると思ってる子どももいると聞きます。

もし記事を見たのが大人や子の親ならば…、この機会にぜひ、子ども達にいろんな鶏の写真を見せていただき『鶏はこんなに種類がいるんだね~綺麗だね』と説明してあげてほしい。卵や鶏肉などを一緒に買う際には『生きている時はどんな鶏だったのだろうね?』と聞いてみてほしい。家庭や学校の給食で鶏肉料理を『食べ残したら鶏さんがかわいそうだからちゃんと残さず食べようね』など、食育や知育につなげながら家族で会話してみてください」と話します。

鶏愛に溢れるダイオウイカさんのおっしゃる通り、今この世界はなんでも簡単に手に入る時代です。ただ簡単なことゆえに大事なことを見落としていることも多いかもしれませんね。

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