JTB大阪なんば店内に大阪観光局肝入りの「難波観光案内所・総合インフォメーションセンターなんば」が移転オープンした。これは大阪・関西万博、IR開業などを見据えた観光強化策の一環。4カ国語で対応し大阪から全国各地への”送客”をワンストップで提供する。4日のセレモニーには大阪観光スペシャルサポーターを務める「NMB48」の出口結菜(20)とイ・シヨン(21)が参加。大阪の見どころやグルメをPRした。
今回、設置された「難波観光案内所 Tourist Information NAMBA」は、南海なんば駅2階中央改札口からすぐのJTB大阪なんば店内にオープンした。もともとは南海ターミナルビル1階にあり、改修に伴う引っ越しだが、これを機にJTBと大阪観光局が”同居”したことに深い意味がある。
あいさつに立った大阪観光局の溝畑宏理事長が力を込めた。
「コロナから3年。欧米を中心に経済を動かそうという機運が高まっている。日本の観光業界も厳しい状況に置かれてきたが、今年は反転攻勢の年。医療を注視しながら大阪から元気を発信し、経済再生への道を開いていきたい。ここが、その拠点になる」
大阪・難波と言えば、これまで関西空港からの玄関口となることからインバウンド観光の中心地として重要な役割を担ってきた。現在はコロナ禍で停滞しているものの、来るべきときに備え、観光事業を再生、強化していこうというのが観光局のスタンス。そこで今回は一歩踏み込み、単なる観光案内ではなく、ここをハブにして関西一円はもとより、瀬戸内、九州、さらに日本全国へ送客していきたい考えだ。
「難波はインバウンドの関所。コロナが収まってから、よーいドンでは間に合わない。ここを日本観光のショーケースとして、その機能を高めていきたい。大阪を訪れた国内外のお客さんを日本中に送客できるような仕組みを構築する」
大阪観光局とJTBは2019年からゴールドパートナーとなり、お互いのネットワークやノウハウなど強みをいかして大阪の魅力を高めてきた。今回、同居したことでさらなるパワーアップが見込める。
何より大きいのがワンストップで乗車券や航空チケットの販売までできること。もちろん、観光案内やモデルコースを、日本語はもとより英語、中国語、韓国語と多言語で提供することで、旅行者への利便性や快適さを高めることができる。JTBの北村豪執行役員も互いに最適なパートナーと認め合い、相乗効果を期待した。
「京都、関空にも案内所はありますが、難波のど真ん中で直接、お客さまと対応できることは大きい。民間ではできないこともあり、こうしてタッグを組むことで、より充実したサービスを提供できるようになる。この場所が観光機運を盛り上げる松明になれば」
つまり、旅や観光に関することなら、この場ですべて事足りるというわけだ。実際に、外国人ツーリストの役回りを演じた大阪観光局広報担当のジョナサン・ルーカスは「様々な旅行プランを提案していただき、その場所へ行きたくなりました。もし、そうなったときも、すぐにチケットを手配できるので、とっても便利」と笑顔を浮かべた。
セレモニーには大阪観光スペシャルサポーター「NMB48」のメンバー2人も来店。彩りを添えた。出口結菜は韓国コスメとグルメで賑わう大阪・生野区の「大阪コリアンタウン」に注目。「鶴橋には韓国ドラマに出てくるようなお店が多くて、ソウルに行ったような気分になれます。オススメは韓国グルメ。本場の味を楽しめる。SNSで発信しています」とニッコリ。韓国出身者としてNMB初のメンバーとなるイも「鶴橋に行くと食べ物の味やにおいまで似ている」と話し「コロナが落ち着いたら知人、友人もたくさん大阪に来るようになると思うので、その時には、この案内所をオススメしたい」とPRした。
まだはもう。備えあれば憂いなしとなりそうだ。
◇難波観光案内所
大阪市中央区難波5-1-60(なんばCITY本館2階)営業時間は9時~19時