「『 〼 』の読み方初めて知った」という大学生のつくねさん(@merompans)のツイートが話題になりました。
「当店で使用している“お酢”販売して〼」、「お持ち帰りでき〼」というお店の店内の貼り紙などの掲示。
文章中に、突然現れた「〼」という文字。つくねさんのみならず、「どういう意味?」と思われた方は多いのでは?
これは枡記号(ますきごう)というものです。「弦掛け枡」を記号化したもので、その読み方から、丁寧語の「~ます」の代わりに使用されることもあり、かつてはかなり使用頻度が高かったそうです。
近年ではあまり見かけなくなりましたが、2000年に日本産業規格 (JIS) で「文字コード」に指定されたことから、 再び使用例が増えてきたといいます。
そのような「〼」の使い方。つくねさんのツイートのリプ欄には、「はじめて知った」という声のほか、これを使って自ら文章を作る人も。
「ア・リ・ガ・ト・ウ・ゴ・ザ・イ・〼!(幽遊白書OP)」
「もっと広めるざ 〼」
「よろしくお願いし〼!!!!!!!」
変則的な使われ方ですが、このように本来の意味や使い方とは違う文字や記号を用いて言葉を作るというのは、よく使われる日本語の技法。
“〼〼”と書いて「ますます」と読んだり、“一斗二升五合”で「ご商売(一斗=五升の倍)ますます(一升が2つ)繁盛(五合=一升の半分)」という意味になったりなど、粋で面白いものが多いです。
ツイートのリプ欄でも、以下のような日本語の使用法について紹介する人が。
「銭湯とかにある木の板も遊び心あり好きです。『わ板(お湯が沸いたで営業中)』『ぬ板(お湯を抜いたで閉店)』」
「わりと定番ですが春夏冬中(秋ない中=商い中=営業中)も好きです」
つくねさんに聞きました。
――「〼」の使い方をはじめて知った時のご感想を教えてください。
つくねさん:初めて見たので不思議だったのと、読めた時すごくスッキリしました!
――「〼」のこのような使い方について、他の店などでも見かけたりされましたか?
つくねさん:このお店が初めてです!
――リプ欄でもさまざまな「〼」の使い方が披露されていましたね。
つくねさん:「〼ク生活やめたい」は面白いなと思いました。
――また、リプ欄では他の当て字や読ませ方について紹介する方もいましたが、つくねさん的に面白いと思ったものはありましたか?
つくねさん:「わ板」と「ぬ板」ですね!日本語って面白いって思いました。
――他にこのような読ませ方で、つくねさんが知っているものはありますか?
つくねさん:「春夏冬(=商い)」ですね。
◇ ◇
なお、つくねさんには以前にも、「存分にかじりつくがいい 144個費やした超巨大アルフォート 帆船もしっかり再現『お菓子界のスイミー』」という記事でまいどなニュースにご協力いただきました。
■つくねさんのTwitterはこちら→https://twitter.com/merompans