人気マンガ「魚の4コマ」の作者ニョペ茄子さん(@nyopenasu)の作品「々」がツイッター上で注目を集めています。
ある晴れた日。主人公の魚さんは野原でチョウを見つけます。「あっ!蝶々だ」。虫取り網で捕まえようとすると、チョウのイラストの横に添えられた文字「蝶々」の「々」だけが網の中に入るーーという不思議なストーリーです。
4コマ目で主人公は独白します。
「読み方分かんないから『々』を入力する時 いつも『蝶々』から取ってるんだよなー」
作品には1.6万を超えるいいねが付き、ツイッターユーザーのさまざまな入力方法が披露される展開に。一部を紹介します。
【単語を入力し引っ張る派】
木々、久々、益々、佐々木、色々、人々、日々、時々、青々、隅々、所々、多々 など
一方、スマホでは「踊り字」や「のま」、「どう」と入力すると予測変換候補の中に「々」が表示されるため、その中から選択する人たちも一定数いました。
実は漢字ではない…では読み方は?
実は「々」は同じ漢字を重ねるときに使う「同の字点」や「繰り返し記号」、「繰り返し符号」などと呼ばれる記号です。「。」(句点)や「、」(読点)、「…」(3点リーダー)などと同様に発音はしません。
つまり「々」は漢字ではなく、読み方もないのです。
日本漢字能力検定協会の公式サイト内にある「どれだけ知ってる?漢字の豆知識」によると、々は同じという意味を持つ「仝」という漢字からできたといわれています。固有の音や意味を持たないため、漢字とはいえないとしています。
同じような記号としては、詩人金子みすゞさんの「ゞ」や、表などで使用される「〃」などがあります。
スマホ入力では便利機能も
ソフトバンクの会員専用ページ「My SoftBank」では「々を素早く入力する方法」を紹介しています。iPhoneの場合、キーボードを数字入力モードにし、数字の8を長押しし上にフリックすると「々」が入力できるそうです。Android版でも同様です。ただし、一部の機種では異なる可能性もあるらしいのでご注意を。
ちなみに筆者はこの原稿をパソコンで作成していますが、「々」だけを出すときは「おなじ」と入力し、変換候補から選びました。癖とはいえ、3文字入力は効率が悪いですね。
「々」の入力方法、あなたは何派ですか?