危ない!デッドマンクラッチの固定 除雪機で死亡事故が多発

浅井 佳穂 浅井 佳穂

 今年は東京でも1月6日に10センチの積雪を観測したほか、北海道でも大雪となるなど雪のニュースを目にすることが多いです。そうした中、消費者庁や製品評価技術基盤機構(nite、東京都渋谷区)が除雪機の取り扱いに注意するよう呼び掛けています。しかも除雪機事故のうち半数以上が死亡事故といいます。注意点を聞きました。

 消費者庁やniteによると、2011年から2020年までの10年間に死傷者のあった除雪機の事故は40件ありました。40件のうち死亡事故は25件と62・5%を占めています。

 事故は北海道が最多10件、続いて新潟県9件、長野県7件とやはり豪雪地域で多くなっています。

 具体的な死亡事例を上げて注意を呼び掛けています。2016年に岩手県で発生した事故では、70代男性が除雪機を使って後進していたところ、除雪機と小屋の柵にはさまれ、その後死亡が確認されました。

 2019年に新潟県で起きた事故では、80代男性が、除雪中に転倒。体の上に除雪機が乗り上げ男性は亡くなりました。

 このほか、2020年には北海道で70代女性が、除雪機の前部にあり、雪を砕いて集める「オーガ」と呼ばれる部分に巻き込まれた状態で発見され、死亡が確認されています。

 また死亡には至らなかったものの、排雪口と呼ばれる部分に詰まった雪を取り除こうとして回転刃と接触。右手指を負傷する事故も2019年1月に新潟県で発生しています。

 消費者庁とniteは除雪機使用に関し注意点を列挙しています。

 (1)除雪機を動かす際には転倒したり、挟まれたりしないよう周囲の状況に十分注意する。
 (2)除雪作業する場所の安全を確保し、子供など周囲に人がいないことを確認する。
 (3)操作ハンドルから手を離すと自動的に除雪機が停止する安全機能「デッドマンクラッチ機構」などを正しく使用する。
 (4)詰まった雪を取り除く際にはエンジンと回転部の停止を確認し、付属の雪かき棒を使う。

 今年は雪に慣れない地域でも多く雪が降っています。除雪機使用の際には気を付ける必要があります。

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