「なぜこうなった!?」絡まるクラゲに「凧あげを思い出すなぁ」…この後どうなった!?

太田 真弓 太田 真弓

「え??これがクラゲ!?!?」と思わず二度見…。「冗談みたいなことになってるクラゲおった」というツイートと共にアップされた1枚の写真には、5つのクラゲの触手が複雑に絡みあって浮遊している様子が。そこで、撮影者と水族館にクラゲについてお話を聞きました。

「そんなことある??」
「絡まった釣りの仕掛けを連想しました」
「クラゲってこんなことになるんですね笑笑」
「クラゲだって絡まるのだからPC関連のケーブルが絡まるのは必然」
「実は意外とクラゲコーナーのあるあるな光景だったりして」
「ネズミの尻尾がからみあうラットキング現象的な、、!?」
「え、可愛い」
「凧あげを思い出すなぁ」
など、リプ欄は様々な画像がついた大喜利状態に。

こちらは「リュウセイクラゲ」というクラゲの一種で、本来はとてもスタイリッシュなフォルムの持ち主なのだそう。写真をTwitterに投稿されたきさらんどさん(@kisa_land)にお話を伺いました。

―こちらを撮影されたのはどこの水族館ですか?

アクアワールド茨城県大洗水族館です。10月に年間パスポートを購入して3回目の訪問になります。10月から展示されたシロワニの赤ちゃんの成長過程や、その他珍しいサメの写真を撮りに行きました。

―クラゲを撮影されたのは偶然だったのでしょうか?

触手が長い綺麗なクラゲなので、何枚か撮影しようと思ったところ、この状態になっていました。

―一目見た瞬間のお気持ちをお聞かせください。

他の水族館でも絡まっているクラゲ自体は見たことがあったものの、ここまで綺麗に各々がバラバラな方向に泳ごうとしている様子が面白いなと思いました。

―その後、クラゲはどうなっていったのでしょうか?

他の展示を一通り見た後に様子が気になり戻ったところ、綺麗にほどけて泳いでいました。

―気になって戻られたのですね!ほどけていて安心しましたね…。現在、17.9万いいねがついており、リプ欄もかなり盛り上がりました。

今までここまでたくさんの人にツイートが拡散されたことがなく驚いていますが、これを機にクラゲを見に水族館に足を運ぶ人が増えると嬉しいです。リュウセイクラゲが「発光ダイオード」や「エヴァンゲリヲンの使徒」に似ている等、他のものに見えるというリプライは見ていて面白かったです。

一番好きな魚は「ニシキテグリ」

普段から全国の水族館を訪問して様々な生き物の写真を撮影しツイートしているきさらんどさん。一番好きな魚は「ニシキテグリ」だそうで撮影することも一番多いのだとか。

―アクアワールド茨城県大洗水族館でも「ニシキテグリ」には会えるのでしょうか?

いることはいるのですが、奥まったところにいることが多く、見られたらラッキーです。

―水族館での撮影を好む方々や水族館LOVERの方々に何か伝えたいことはありますか?

どこの水族館も魅力的な展示が多く、ついつい見入ってしまうことも多いですが、譲り合って楽しく観察・撮影できたらと思います!興味を持っていただけたら是非Twitterをフォローしてくれると嬉しいです。

「なぜこんなことに?」リュウセイクラゲ担当者に聞いた

また、こちらのリュウセイクラゲを展示している「アクアワールド茨城県大洗水族館」(茨城県・東茨城郡大洗町)の担当者の方にもお尋ねしてみました。

―リュウセイクラゲはこのように絡み合うことがあるのですか? どういったことがきっかけでこのようになるのでしょうか?

絡みあうことあります!特に餌を与えた時に、一つの餌に二匹以上の触手が付いてしまうと絡まることが多いです。

―いったん絡まると、ほどけるのでしょうか?また、どのようにほどけていくのですか?

餌にお互いの触手が付いているだけでしたら簡単にほどけるのですが、複雑に絡みあってしまうとほどけないこともあるので、飼育員が棒を使用してほどいてあげます。

―なるほど!飼育員さんがほどいてあげることもあるのですね。ほかのクラゲも互いに絡まることはあるのでしょうか?

当館で飼育しているサムクラゲは絡んでしまうことがあります。

―ちなみにリュウセイクラゲはどんなクラゲなのですか?。

2015年に新種に記載され、福島・茨城・神奈川県の一部でのみ確認されている日本固有種です。茨城県では秋から初冬にかけて大洗以北の漁港で確認されています。透明な体の四隅から4本の触手が伸びており、アンドンクラゲやハブクラゲに近い種で刺胞毒が強いと思われるので注意が必要です。

透明な体から触手が伸びる様子が流星にみえることが名前の由来です。現在本館では、2階の神秘の海ゾーン「くらげバックヤードのぞき窓コーナー」に7匹おります。

―この度の反響についていかがですか?

クラゲの触手が絡んでしまうことは時々あることなので、大きな反響になっていることに驚いています。今回のことでリュウセイクラゲについて知ってもらえたり、クラゲに興味を持って頂けたことが嬉しいです。

―クラゲ展示コーナーの見どころを教えてください。

2階の神秘の海ゾーンに「くらげ365(さんろくご)」と呼ばれるメイン水槽があります。大きさは水量10立方メートルの水槽が2槽あり、ミズクラゲを約1万匹展示しています。

規模的には関東最大級です。365(さんろくご)とネーミングしているように音楽や映像、照明を日本の四季に合わせて演出をし、よりミズクラゲを美しく見えるように工夫しています。

―わぁ!まさにクラゲを見るなら大洗へ行かねばなりませんね!水族館でお写真を撮影される方々へ何かお伝えしたいことはありますか?

たくさんの海や川の生物を展示していますので、たくさん写真を撮って思い出をいっぱいつくってください。また、人気水槽は多くの見学者で賑わっておりますので、撮影の際はマナーをお守りください。水槽によってはストロボ禁止の場所もございますのでお気を付けくださいね。

―来館者の方へメッセージがあればお願いいたします。

アクアワールド茨城県大洗水族館は、目の前が太平洋の大型水族館で、580種68,000点の生物を飼育しています。その中でも、サメの飼育種類数が日本一の水族館で、約60種類飼育しています。また、2021年6月には、シロワニという大型のサメの繁殖に日本で初めて成功しています。その他にもマンボウの複数展示など、見どころいっぱいの水族館です。関東にお越しの際は、ぜひお立ち寄りください。

関東最大級のクラゲ水槽をはじめ、サメの飼育種類数が日本一ということにも驚きました。これは水族館好きの方やカメラマンの方が足を運ぶのもわかりますね。ぜひお目当ての生き物のここぞという姿をとらえに足を運んでみたいものです。偶然貴重なショットが撮れるかもしれませんよ。

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■きさらんどさんTwitter https://twitter.com/kisa_land

■アクアワールド茨城県大洗水族館 https://www.aquaworld-oarai.com/

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