子どもは何人欲しい? 理想と現実が示すもの 8割が2人以上望むも4割が現状1人 

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みなさんは結婚が決まり、これからの家族での暮らしを考えたとき、何人くらいのお子さんを持ちたいと思っていましたか? 理想と現実で人数が違ったという人も多いでしょう。20代から40代の男女231人に聞いた調査によると、6割超の人たちが「希望した子どもの人数と実際の子どもの人数が違う」と回答。4割が現状「1人」ですが、8割が「2人以上」の子どもが欲しかったと答えていました。

株式会社ネクストレベルが運営するデート情報サイト「縁結び大学」が2021年10月に行った調査で、このほど結果を公表しました。厚生労働省の2021年の資料によりますと、1人の女性が産む子どもの数の指標となる合計特殊出生率が2020年は1.34と5年連続で前年を下回るなど、今後の人口減少が予測されています。

「欲しかった子どもの人数を授かることができた」と回答したのは35.1%で、「希望よりも少なかった」が61.5%、「希望よりも多かった」が3.5%という結果に。

現在の子どもの人数でもっとも多かった回答は「1人」(42.4%)、「2人」(29.4%)で、3人以上の子どもがいる人は全体の7.3%でした。また「0人」と回答した人も20.8%いたそうです。

また、希望の子どもの人数に関しては、57.6%の人が「2人」と回答。続いて「3人」が24.7%だったといいます。調査した同サイトは「2人・3人の子どもを望む人が多いものの、実際には希望どおりにいかずに子どもは1人というケースが多いことが分かりました」と述べています。

希望の人数の子どもを持てないのは、3割が経済的な理由

希望していた人数より実際の子どもの人数が少ない人に理由を尋ねると、もっとも多かったのは「経済的な理由」で28.9%でした。「その他」も23.2%と多くの人が回答しており、寄せられた声の中には「毎日暗いニュースばかりの中、第2子を産もうという勇気がない」といった、社会情勢に影響を受けたと思われる内容もあったといいます。

希望どおりの子どもを持つ条件としてもっとも多かった回答は「収入が現在よりも増える」(59.2%)でした。また「子育てにお金がかからない福祉・補助制度の充実」と「今より多額な子育て支援が得られる」ことを望む人もそれぞれ47.2%いたといい、調査した同サイトは「子育てにかかるお金について不安を抱えている人が多いことがうかがえる結果」だとしています。

希望どおりの人数の子どもを持てた人が行った、工夫や努力とは

実際に希望の人数どおりの子どもを育てている人に、どんな工夫や努力をしたのかを聞くと「特に工夫してない(もともと可能な人数)」と回答した人が52.7%で、もっとも多くなったといいます。

その一方で、「夫婦で子育てや働き方について話し合った」で29.1%。また「子育てを手伝ってくれる人を増やした」と回答した人も16.4%いたといいます。子どもを持てない理由として経済的な理由をあげる人がいましたが、実際に行った努力として「収入を増やした」と回答した人は3.6%でした。調査した同サイトは「すぐに収入を増やすことは、現実にはなかなか難しいということなのかもしれません」とした上で、「そのぶん、夫婦で暮らし方について話し合ったり、両親などの協力を取り付けたりして工夫している様子がうかがえます」と説明しています。

子どもの人数の決め手は「家庭の経済状況」「夫婦間の意見の一致」で8割超え

希望どおりの人数の子どもを持てた人、そうでない人の両方に、子どもの人数を決めるのに重要だと思う要素について尋ねたところ、「家庭の経済状況」が87.4%で、もっとも重要な項目としてあがりました。続いて多かったのは「夫婦間の意見の一致」で80.1%。希望の人数の子どもを持つためには家庭の経済状況とともに、夫婦間での協力が重要な役割を占めているようです。また、「助成金など、公共支援の内容」(35.9%)、「保育園の入りやすさなど、地域の環境」(29.4%)をあげる人もいました。

回答した理由を尋ねた質問では「夫婦のお互いの意見は尊重すべきだが、のちのち自分も子どもも苦労しないよう経済面はもっとも大事」「家庭の経済状況はもちろんだが、夫婦間や子どもの意見が一致しないと家族の意味がなくなってしまう」など、経済面と夫婦間・家族間での意見の一致の両方を重視する声が多くみられました。また「子どもを産むのは女性だから妻の意見を尊重したい」という人や「親と死別した際に可哀想だから、ほかの兄弟と助けあえるようにしたい」という人もいました。

結果について調査した同サイトは「現状では、理想どおりに子どもを持つことができる家庭は4割に達していません。できない理由は、家庭の経済的な問題が大きいことが今回の調査で明らかになりました」と述べる一方で、「希望どおりの人数の子どもを持つために、夫婦間で話し合い、生活の仕方を工夫することでその問題を乗り越えている人も存在しています。話し合いを通じて足りないものを補い合い、必要なときには両親や行政支援などを頼れる環境を整えることが、希望どおりの人数の子どもを持つための鍵となるのかもしれません」と解説しています。

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【調査概要】
調査方法:インターネットアンケート
調査対象:20〜40代の子どもを持つ男女
アンケート母数:計231名
実施時期:2021年10月22日~10月25日
調査実施主体:縁結び大学(https://jsbs2012.jp/date/)
調査会社:株式会社ネクストレベル

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