寅年の2022年は激レア電車で「寅の寺」へ…近鉄大阪線に「2両編成」の臨時準急 特別な行先表示看板にも注目

新田 浩之 新田 浩之

2022年の干支は寅です。寅にまつわるスポットはいろいろありますが、奈良県信貴山にある信貴山朝護孫子寺もそのひとつ。阪神タイガースファンにとっては「聖地」とみなされています。近鉄ではお参りに便利な大阪上本町発信貴山口行き準急を1月1日・2日・3日・8日・9日・10日に運行しますが、いろいろとネタが多い列車のようです。

寅の寺へのアクセスには近鉄が便利

信貴山朝護孫子寺は「寅の寺」として知られ、奈良県屈指のパワースポットとしても知られています。信貴山朝護孫子寺へのアクセスはずばり近鉄が便利です。

信貴山の玄関口は信貴線の信貴山口駅です。信貴山口駅からは西信貴ケーブル(西信貴鋼索線)に乗り換え、終着の高安山駅に到着。駅前から近鉄バスに乗車し、バス停「信貴山門」下車。バス停から信貴山朝護孫子寺まで徒歩約10分です。

なお12月31日22:00~3:00まで、1月1日~1月3日9:00~18:00まで信貴山朝護孫子寺へ向かう県道236号線は通行止めとなります。初詣臨時駐車場(平群町総合スポーツセンター)から信貴山朝護孫子寺までシャトルバスが運行されます。 

2両編成で運行される大阪上本町~信貴山口間の準急

近鉄では1月1日・2日・3日・8日・9日・10日に大阪上本町発信貴山口行き準急を各日3本運行します。普段の信貴線は河内山本~信貴山口駅間で2両編成の普通が往復しています。そのため大阪線からの準急はものすごく貴重な運用です。

臨時準急は2両編成で運行されます。近鉄随一の幹線である大阪線では10両編成の優等列車も走ります。大阪上本町~河内山本間で2両編成の電車が疾走する姿はユーモラスに見えるのではないでしょうか。

さらに使用車両に「信貴山口行き準急」の方向幕がないため、行先表示看板を利用します。準急3本のうち1本は寅のイラスト入りの行先表示看板を前面に掲出。近鉄によると「寅年にちなんで製作した」とのことです。

ダイヤは大阪上本町発10時0分、11時0分、12時0分です。信貴山口発の準急は運行しません。停車駅は大阪上本町、鶴橋、布施、近鉄八尾、河内山本、服部川、信貴山口です。大阪上本町から信貴山口までの所要時間は37分です。

大阪線から信貴山口駅への準急は1967(昭和42)年まで運行されていましたが、2両編成では大阪線ではキツイという理由で廃止されています。近年では2010年に信貴線・西信貴鋼索線開業80周年、2018年に信貴線開業88周年と八尾市制70周年を記念して運行されました。

ケーブルカーもリニューアル

臨時準急の運行とは直接関係ありませんが、2021年9月に西信貴ケーブルカーがリニューアルしました。2両のケーブルカーが1957(昭和32)年製造当時の塗装になり、昭和レトロな姿に。側面と前面にも寅が描かれているので注目してください。

また赤色の「ずいうん」の山側には小さな「車両」が連結されていますが、これは「貨車」です。信貴山口駅から高安山駅まで水を運んでいます。

このように大阪上本町から信貴山朝護孫子寺へ行くだけでも、なかなか濃い乗り鉄ができます。年始に信貴山へのミニ鉄道旅行を計画されてはいかがでしょうか。

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