「鬼」+「殺」の漢字どんな意味? 「鬼滅の刃」で興味、鬼の漢字展示が人気

京都新聞社 京都新聞社

 「鬼」と「殺」が入った漢字、どんな意味か知ってる―?

漫画「鬼滅の刃」をきっかけに漢字へ興味を持つ人が増える中、漢字ミュージアム(京都市東山区)が「鬼」にまつわる字に焦点を当てた企画やクイズを展開し、好評を博している。

同作品では主要キャラクターや鬼、必殺技の名前に難読漢字や熟語が多く登場する。同館では映画が大ヒットした昨年ごろから、鬼滅ファンらしき子どもの姿が多く見られるように。スタッフが親子連れに話を聞くと、「漫画がきっかけで難しい漢字に興味を持った」との声が上がったという。

同館はファンに喜んでもらおうと、昨年から鬼にまつわる企画に注力。「魑魅魍魎(ちみもうりょう)」や「魘」(うなされる)など、鬼のつく字を紹介する案内板を作成した。大漢和辞典の掲載字を記した「漢字5万字タワー」のそばに設置したところ、漢字を見つけて記念撮影を楽しむ人もいるという。

鬼の字を調べていたスタッフが特に興奮したというのが、作中の組織「鬼殺隊」を連想させる難読漢字だ。鬼(き)にょうに「殺」と書いて「サイ」と読む。

来館者などに字の意味を問う2択クイズを同館が出題したところ、回答者の76%は「鬼を退治する人」と答えたが、正解は「人を殺す鬼」。素早く飛び回って人の血肉を食らう鬼の名に使われていた字で、起源は古代インドにさかのぼるという。では、日本で使われたことはあるのだろうか。同館は「江戸時代前期の辞書に記載されているが、用例は見られず、実際に使用されていたとは考えられない」とする。

このように全くなじみの無い字も含め、鬼のつく漢字は大漢和辞典に201字も掲載されている。同館広報の塩見優子さん(36)は「鬼滅をきっかけに難読漢字に触れてもらえてうれしい。5万字タワーから好きなキャラクターの字を探してみては」と話していた。

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