「しまじろう」電車、フルラッピングは意外にも日本初 京都・嵐電で寅年に合わせ出発進行

杉田 康人 杉田 康人

京都市の四条大宮と観光地の嵐山、北野白梅町を結ぶ京福電鉄運営の路面電車・嵐電(らんでん)に、ベネッセ「こどもちゃれんじ」のイメージキャラクター・しまじろうのフルラッピング電車「嵐電『しまじろう』号」が19日から運行を開始した。

「寅年」の2022年にちなみ、同年11月18日までの1年間限定で運行予定。「こどもちゃれんじ」の企画・監修のもと、しまじろうとみみりん、とりっぴいらお友だちキャラクターたちが車体全面や座席シート、壁面などにあしらわれている。

嵐電の制服を着たしまじろうのヘッドマークが前後に取り付けられているほか、キャラ出演の公共マナーポスターも掲出。子どもたちが楽しくマナーを学べ、車内で実践できるようになっている。

19日には嵐電嵐山駅でしまじろう号のお披露目会が行われ、地元の幼稚園児が招かれた。電車の到着前、同駅ホームにしまじろうがサプライズで登場。「しまじろうコンサート」で全国を回る人気キャラだが、街中でのイベントへの出演はレアだという。初運行となるカラフルな1両編成の路面電車到着とともに、園児たちの目をキラキラ輝かせていた。

沿線にあるテーマパーク・東映太秦映画村のアトラクション「しまじろうと うずまさにんじゃ だいさくせん」開設に合わせ、嵐電には車体側面にハーフラッピングされた「しまじろう忍者ラッピング電車」が運行されていたが、車体全面にキャラがあしらわれたしまじろうのフルラッピング電車は同線が日本初だという。

鬼滅の刃やポケモン、ドラえもん、トーマス…と全国津々浦々にキャラ電車が走るが、しまじろう電車が走るのは京都の地だけ。ベネッセの担当者は、嵐電でのしまじろう号初運行の理由について、幼児教育・成長支援ブランドの「こどもちゃれんじ」の理念と合致したことを挙げた。

「京都・嵐山、ひいては日本の文化を盛り上げたいとの思い。今までもいろんなコラボのオファーがあったが、良いものがあるので組ませていただいた。たくさんの子どもたちに、しまじろうと一緒に嵐電や嵐電沿線を楽しんでもらいたい。しまじろう号を運行することで親子のお出かけのきっかけ、日常で楽しめるようになれば」と期待を寄せる。

ベネッセの調査では、コロナ禍で乳幼児の保護者から「子連れでお出かけに行きづらい」「お出かけの場所に悩む」との声や、電車での移動に「子どもが騒いで迷惑をかけるのでは」との不安が多くあったという。感染拡大が落ち着きつつある今、親子での“観光チャレンジ”のきっかけになるべく、しまじろう号は走る。

嵐電によると、フルラッピング電車は通常ダイヤで運行されるといい「1両しかないので、当日朝にお問い合わせいただければ、どの時間で運転されているかお答えできると思います。点検などで運行しない日もあるので…乗れたら『ラッキー』くらいに思ってください」。親子でしまじろう号を探せ!

おすすめニュース

気になるキーワード

新着ニュース